歯科衛生士を辞めたい理由と円満退職する為にはどうしたらいい
歯科衛生士の仕事は、歯科医院で歯科医師のアシスタントとして働くため、院長やオーナーの権限が強い職場だとストレスを多く抱えることになる可能性が高くなります。
また、女性が多い職場ならではの人間関係の難しさも感じやすい仕事です。
今回は、そんな歯科衛生士を辞めたいと思う理由や、円満退職するために気を付けたいことなどをまとめました。
目次
歯科衛生士を辞めたい理由4選
歯科衛生士を辞めたいと思うのはどんな時で、何が原因となるのでしょうか。
ここでは大きく分けて4つにまとめてみました。
1.人間関係
「人間関係」はあらゆる仕事の「辞めたい理由」のトップに君臨する理由です。
歯科衛生士も例外ではありません。
特に歯科衛生士の場合は、女性が多い傾向にあるため、女性同士のトラブルが起きやすく、酷い職場だといじめや嫌がらせが横行しているところもあります。
また、非常に狭い世界であり、ひとつのクリニックに勤める歯科衛生士の数はそれほど多くなく、出勤日は常に固定メンバーと顔を合わせることになるため、仲良くなれれば居心地の良い職場になりますが、馬が合わない人がいると毎日が苦痛となってしまいます。
2.労働条件への不満
一般的な仕事でも、残業や休日出社の多さなど、労働条件への不満が仕事を辞めたい理由となることが多いですが、歯科衛生士も例外ではありません。
医療系の仕事の中ではそれほど給料が高くないのですが、患者さんの健康を預かる仕事としてとても責任のある仕事です。このギャップに不満を感じる人は少なくないようです。
また、歯科医だけではありませんが、病院やクリニックは、開院時間が短いため「仕事も短い」と思われがちですが、そんなことはなく、事務処理や治療の準備、機材の手入れなど、診察や治療が終わった後も沢山の業務があります。
残業が多くなってしまったり、休憩を十分に取れなかったり…という過酷な労働環境に不満を感じ「辞めたい」と思う人も多いです。
3.福利厚生が無い
歯科衛生士は会社員ではないため、福利厚生がありません。
年金は厚生年金ではなく国民年金となり、保険も国民健康保険であったり、所属の歯科医が指定する独自の保険に加入しなければなりません。
一般的な会社員よりも福利厚生という面ではかなり劣っているため、これを不満、あるいは不安に感じる人が多い傾向にあります。
4.院長やオーナーの方針と合わない
歯科衛生士は歯科医師のもとで治療を補佐する業務をおこないます。
そのため、院長やオーナーの権限には絶対的なものがあり、逆らうことや意見することが難しいのですが、ここで院長やオーナーの方針に納得ができないという葛藤を抱える人もいるようです。
患者さんへの治療の提案や、その治療の進め方など、所属歯科医の方針と自分の考えや価値観が合わないと、ダイレクトにストレスとなりますので、辞めたいと考えるようになります。
歯科衛生士を辞めたいと思ったら…
歯科衛生士を辞めたいと思ったら、どのような手順で退職するのか、そのポイントを簡単にまとめました。
誰に辞めたいと言えば良い?
まず、退職したいということを誰に伝えれば良いか、という点ですが、ほとんどの場合で院長かオーナーに伝えるのが良いでしょう。
もし誰に伝えたら良いか分からなければ、親しい先輩や直属の先輩に相談してみましょう。
退職したいということは直接対面で伝えるのが一番ですが、オーナーがほとんど来院しないという場合は院長に伝えるようにしましょう。
いつ切り出す?
退職を切り出すタイミングは、院によって規定で決められているため、規定を確認しましょう。1ヶ月~2ヵ月前までに申し出るように、というのが平均的な規定の内容です。
どうやって切り出す?
退職したいと切り出す方法は、まず上司(もしくはオーナー)に、直接またはメールなどで「お話したいことがあるのですが、お時間頂戴できますでしょうか」と伝えます。
開口一番「辞めます!!」というのは良くないです。まずしっかりと話す時間を確保してください。
そしてアポイントメントを取って、その時間に「退職したい」という旨を伝えます。
円満退職のための4つのポイント
ここからは、円満に退職するためのポイントを4つお教えします。
勤めてきた職場を辞めるのに角が立ってしまうのは良い気分ではないので、円満退職できるよう、意識してみてください。
1.辞めたいと伝える時には期間に余裕を持って
退職の意向は余裕を持って伝えましょう。
院の規定で○ヶ月前までに申し出るように、という期日が定められていたら、それよりも前に伝えるのがマナーです。
2.繁忙期は避ける
退職を切り出す時期と、退職を希望する時期は、できれば繁忙期は避けるようにしましょう。
歯科医の繁忙期は院によっても異なりますが、学校や会社の健康診断に出張しているような院であれば、5月6月あたりが繁忙期となります。
また、事務手続きが忙しくなる時期、年度末や年度初めなども繁忙期となります。
こういった忙しい時期は避けて、ゆっくりと引継ぎや挨拶ができるような時期を選びましょう。
3.辞めたい理由はできるだけ前向きなもの・やむを得ないものを
歯科衛生士を辞めたい理由は前半でご紹介しましたが、これを馬鹿正直に伝える必要はありません。
退職理由として伝える内容は、可能な限り前向きでポジティブなものか、やむを得ないものにしましょう。
前向きでポジティブな理由の例としては、
- このクリニックではやっていない治療について学びたいと思っている
- 自分の技術をもっと磨いて資格も取りたい
などです。
やむを得ない理由の一例は
- 結婚、出産
- 介護など家庭の事情
- 引っ越し
などが挙げられますが、ウソをつくのは良くないため、捏造するのはやめましょう。
4.引継ぎはしっかりと
自分しか掌握していない業務や、自分が中心となって携わってきた業務などがある場合は、必ずしっかりと引継ぎをおこなってから退職しましょう。
もし、何らかの事情で引継ぎに十分な時間が取れなければ、引継ぎメモとして必要な情報を書き残していくようにしてください。
余裕を持って…なんて無理!!と思ったら退職代行サービスの利用がおすすめ
歯科衛生士の仕事を円満に辞めるためのポイントをお教えしましたが、切り出す時期や引継ぎなど、とにかく「余裕を持って」行動することが大切というところに集約できます。
しかし、中には「余裕を持ってなんて言ってる場合じゃない!」「今すぐ辞めたい!もう明日から行きたくない!」「いじめがあってすぐにでも逃げてしまいたい!」といった深刻な事情を抱えている方もいらっしゃるでしょう。
また「院長がパワハラっぽくて2人きりになるのが怖い」「辞めたいと伝えてみたけれど引き止められてしまった」など、様々な事情で退職できない悩みを抱えている方もいらっしゃるでしょう。
このようなケースには、退職代行をおすすめいたします。
退職代行とは、依頼者に代わって退職の意向を会社(歯科衛生士の場合は歯科医院)に伝えてくれる代行サービスです。
出勤する必要もなく、院長や同僚と顔を合わせる必要もなく、スムーズに退職できるサービスとして近年需要が高まってきています。
相談は無料でできるため、もし「歯科衛生士を辞めたいのに自分で辞められずに困っている」あるいは「今すぐにでも歯科衛生士を辞めたい!!」という方は、退職代行サービスに相談してみてください。
まとめ
- 歯科衛生士には女性同士のトラブルや福利厚生がないなど独特の問題がある
- 辞める前に期日の規定や繁盛記を考えしっかりと引き継いで退職
- 自分で辞められなかったりすぐにでも歯科衛生士を辞めたい場合は退職代行サービスに相談