退職代行は嫌がらせなどある?リスクを減らす方法
最近何かと話題になっている退職代行ですが、まだ比較的新しく歴史の浅いサービスであるために、利用するのを躊躇してしまう人も少なくありません。
退職代行を使って退職したいけれど、上司や上層部は良いイメージを持っていないのでは、何か嫌がらせをされたりしたらどうしよう…そう思っている人のために、今回は退職代行を使うと嫌がらせを受けることがあるのかどうか、そのリスクを減らすにはどんな方法があるのか、ご紹介していきます。
目次
退職代行で退職した際の嫌がらせのリスク
まず、退職代行で退職した際の嫌がらせのリスクですが、これはかなり低いです。
ゼロではありませんが、退職代行を利用することによって会社との連絡を一切経つことを希望する人が多く、それが実現できればまず嫌がらせに合うことはありません。
ただ、本人と連絡しないよう言っても何度もしつこく電話をかけてきたり、玄関先までやってきたり、SNSに嫌がらせの投稿をしたりするといったリスクもあります。
即日退職して会社に一切行かない場合のリスクと、退職を伝えてから何日か出社する場合のリスクを、それぞれ具体的に見ていきましょう。
即日退職の場合
退職代行を利用して即日退職する場合は、会社と一切連絡を取らずに、その窓口を全て退職代行スタッフに任せてしまうケースがほとんどです。
そのため、出社もせず、連絡も取らないため、嫌がらせを受けるリスクは格段に下がります。
ただ、質の悪い会社は嫌がらせ行為をしてくる可能性があるので、下記にどのような嫌がらせをされる可能性があるのかまとめます。
・何度も電話をかけてくる(出る必要は無いのですが…)
- 玄関先までやってきてしつこく居座る
- メールを何通も送りつけてくる
- SNSに誹謗中傷のコメントをつける
- 郵送で嫌がらせの手紙や脅迫状を送り付けてくる
直接的な嫌がらせよりも、電話・郵送・ネットなどを介した嫌がらせが中心になります。
退職する旨を伝えてから何日か出社して退職する場合
退職する旨を退職代行に伝えてもらってから、引継ぎや会社に置いてある荷物の整理、退職届の提出などの都合で何日か出社してから退職する場合は、直接上司や同僚と会社で顔を合わせることになります。
この場合は、嫌がらせをされる可能性が少し上がります。
具体的な例を上げましょう。
- あからさまに無視する
- 飲み会などに誘わず故意に仲間外れにする
- わざと飲み物をこぼしてきたり、つまずかせようと足を出してきたりする
- 退職代行を使って辞めるという噂を流される
- 嫌がらせの手紙やメモを渡される
- 大声で怒鳴られたりなじられたりする
書いてみると、まるで子どものいじめですが、実際にこのような幼稚な嫌がらせをする大人も一定数存在するのが悲しい現実です。
退職代行を使ったことにより嫌がらせをされるリスクを減らす方法
上で挙げたような数々の嫌がらせのリスクを減らす方法は下記の通りです。
参考にして、事前にリスクをできる限り減らしておきましょう。
1.なるべく即日退職で会社に行かずに辞める
解説した通り、会社へ行かずに退職する即日退職の方が、直接的な嫌がらせのリスクを軽減させることができます。
退職届は郵送で提出できますし、引継ぎはメモを残しておけば十分ですし、私物も郵送してもらったり処分してもらったりできるので、退職代行に依頼して、退職の電話をしてもらう日までに会社ですべきことは全て済ませておいて、即日退職するのがおすすめです。
2.電話がかかってきたら取らずに退職代行サービスに連絡する
上司や人事、同僚などから何度も電話がかかってきたら、それには出ないことです。
応答せず、すぐに退職代行サービスの担当スタッフに連絡して、会社から電話があった旨を伝えましょう。その上で「自分は電話に出たくないからかけてこないでほしい」と伝えてもらうように言いましょう。
それでもしつこくかけてくる場合は、着信拒否するのもやむを得ません。
着信拒否されてしまえば、どうしても連絡が必要な場合は退職代行サービスに連絡がいくはずなので、重要な連絡が来なくなるのでは…と心配することはありません。
3.一筆手紙などを書いて上司や同僚に渡す
「嫌がらせしてやろう」という心情になる理由として「恩を仇で返された!」や「退職代行を使うなんて礼儀知らずめ!」などといったネガティブな感情が沸き上がることが考えられます。
このようなネガティブな感情を抑えるために有効なのが手紙です。
酷い仕打ちをされた会社に気を遣う必要は無いので、そういう場合はこんなことはしなくても良いのですが、少しでもお世話になったという思いがあれば、その気持ちを一筆したためて退職する前に上司や同僚のデスクに置いておくなり、郵送するなりすると、相手の気持ちを落ち着かせる効果が期待できます。
4.心身の調子を崩している場合は診断書をもらっておく
病人や弱っている人に対しては、嫌がらせをしようという気になれないという人が多いため、もしウツっぽい症状を発症していたり、何か心身の調子を崩しているような場合は診断書をもらっておくと良いです。
そして診断書も出ていて、必要ならコピーを送ります、といったことを退職代行のスタッフに伝えてもらうように頼みましょう。
診断書が出るほどなのか…と思うと、自然と戦意が消失していくはずです。
5.引継ぎのメモなどはしっかりと残しておく
これは即日退職するように、という項目でも述べましたが、引継ぎに関してはしっかりメモを残しておくのがベストです。
上司や同僚が「仕事を放っぽりだして辞めていった」と思ってしまうと、嫌がらせのひとつもしたくなるものです。引継ぎメモがあれば「一応やるべきことはやって去っていった」という認識になるので、平和に事が収まる可能性がグンと上がります。
万一嫌がらせにあってしまったら
嫌がらせのリスク軽減対策をとっても、嫌がらせにあってしまったら、次のことに気を付けて落ち着いて対処しましょう。
1.証拠はしっかりと残しておく
まず、嫌がらせの証拠はきちんと残しておきましょう。
写真や動画に撮ったり、録音したり、手紙や脅迫状などは捨てずにそのまま保管しておいたりして、なるべく多くのハッキリとした証拠を残しておくことがポイントです。
2.電話の解約と引っ越しを視野に
電話が酷かったり、家まで直接来られたりして迷惑な場合は、電話の解約や引っ越しも考えましょう。
電話に関しては着信拒否で十分ですし、メールも迷惑メール設定で十分ですが、それでもしつこい場合は電話そのものを解約してしまいましょう。
家だけは、住所が割れてしまっている場合は避けようがないため、引っ越した方が手っ取り早く解決できるということもありますが、嫌がらせのせいで余計な費用や手間をかけるのは嫌だという方は、警察に相談しましょう。
3.必要に応じて弁護士に相談
あまりにも嫌がらせが酷い場合は、弁護士に相談しましょう。
家にやって来るタイプの嫌がらせは警察でも良いです。
退職代行サービスは、あくまでも「退職したいことを伝える」ことと、退職のための手続きのサポートをおこなうサービスなので、嫌がらせに対して何かできるわけではありません。
ただ、「弁護士に相談してみたらいかがでしょう」や「それはすぐに警察に言うべきです」などのアドバイスはしてくれるので、相談してみるのもひとつの手です。
会社側も訴えられると困るため嫌がらせのリスクは低い
嫌がらせは、いきすぎると訴えらえる可能性があるため、会社側もそこまでバカではないはずです。
退職代行のほとんどのケースで嫌がらせは起きていません。
万一嫌がらせがあっても、それなりの対応を取れば悪化したりしつこく食い下がったりということはありません。
そのため、嫌がらせのリスクを恐れて退職代行に依頼することをためらっている方は、心配しなくても大丈夫です。
何かあれば退職代行のスタッフも力を貸してくれます。安心して相談してみてください。
まとめ
- 退職代行で退職した際に嫌がらせにあうリスクは低い
- 即日退職の場合は顔を合わせないために直接的な嫌がらせのリスクは軽減される
- 即日退職ではなく出社する場合は引継ぎをするなど会社に配慮すると嫌がらせのリスクを減らせる
- 万が一嫌がらせ等があっても退職代行のスタッフも力を貸してくれるので安心して相談