退職代行は会社をバックレるのと同じこと!?デメリットは?

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退職代行サービスでは「即日退職可能!」と「会社と連絡を取らずに辞められます!」という文言をよく見かけます。
退職代行を使って即日退職するということは、その日から会社に行かなくなるということです。しかも会社と連絡を取らずに済むということは……

これって結局バックレじゃない?

そう思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、退職代行とバックレは全くの別物です。
今回は、その違いとバックレのデメリットについてお話いたします。

退職代行はバックレとは違う!

即日退職+会社の人と連絡を取らない

この部分だけ見ると、退職代行とバックレは同じもののように思えます。

どうせ「退職するって言った日から会社に行かず、会社の人とも一切連絡取らない」なら、金を払って退職代行サービスに依頼するんじゃなくて、何も言わずに「自主退職=バックレ」で良くない?

そう思い、バックレてしまう方もいるかもしれません。

しかし、退職代行とバックレは全く別物です。

バックレは、何も言わずに会社に行かなくなり連絡もつかなくなることですが、退職代行は「退職代行サービスのスタッフが、会社に退職の意思を代理で伝え、退職に必要な手続きの段取りをサポートし、正式な形で退職」するという流れを取ります。

要するに、無断退職か、正式な退職かの違いです。
退職代行サービスを使っても「正式な退職」という扱いになります。

バックレのデメリット8つ

それでは、バックレ、つまり無断で退職してしまうことのデメリットは沢山あります。
ひとつひとつ見ていきましょう。

1.懲戒解雇になる

まず、最大のデメリットは懲戒解雇となることです。
無断欠勤が2週間以上続いた場合、会社は本人を懲戒解雇することができます。

この懲戒解雇は履歴書に大きな傷をつけることとなります。
履歴書を書く際には、退職の欄に理由を書かなければなりません。通常「一身上の都合により退職」と書きますが、懲戒解雇の場合はその事実を書かなければなりません。
もしこの事実を書かなければ、虚偽の内容を書いたとして私文書偽造罪に問われる可能性があります。

そして懲戒解雇は会社にとって大きな損害を与えたり、多大なる迷惑をかけたりしたケースにしか処されないものなので、履歴書にこの事実を書いてしまうと、就職活動の足を引っ張る恐れがあります。

2.離職票が発行されない

退職届を提出せずに、無断で退職してしまうと、離職票を発行してもらうことができません。
離職票は非常に重要なもので、社会保険の手続きや、失業保険の手続きに必要なものです。また、次の就職先が決まった際に提出を求められることもあります。

離職票が無いと、その先のステップに進めず途方に暮れてしまうため、退職する時には絶対に必要な書類です。バックレると離職票が発行されないため、非常に困ることになります。

3.失業保険が得られない

先ほど離職票について言及しましたが、離職票が無ければ失業の照明ができないため、失業保険ももらえません。ハローワークに行っても、役所に行っても、手続きをしてもらえず、そうこうしているうちに申請期限が過ぎてしまい、結局一銭ももらえないままとなってしまう可能性が高いです。

4.社会保険の手続きができない

社会保険も離職票が無いと手続きできないため、非常に困ります。
社会保険は年金や健康保険ですが、会社の保険から抜けられないままだと後から高額な保険料を請求されることもあります。

ちなみに、会社としても急にいなくなった人のために保険料や厚生年金の一部を負担し続けるわけにはいかないので、懲戒解雇した日に解約することがほとんどです。
そうすると、本当は国民年金、そして国民健康保険に加入しなければならないのですが、離職票が発行されていないとその手続きができません。

手続きするためには会社に離職票を発行してもらうよう直談判しなければならないため、結局はバックレた会社に自ら連絡をしなければならなくなります。

5.ボーナスや退職金がもらえない

無断欠勤を続け勝手に辞めた人間に退職金が出るとは思わない方が良いです。
給料については支払い義務があるため、仕事をした分については必ずもらうことができます。しかし、ボーナスや退職金については会社ごとに規定で決められていますが、「懲戒解雇になった場合は支払わない」としている会社もありますし、仮にそのような記載が無かったとしても、払ってもらえないことがあります。

6.有給消化ができない

時々無断欠勤しておいて「有給消化のつもりだった」と言う人がいますが、有給休暇は申請して取得するものであり、無断で欠勤した場合は有給消化ではなく「無断欠勤」になります。
従って、無断欠勤していた分についてはもちろん給料は発生しませんし、有給も消化できません。

7.会社からしつこく連絡がくる

バックレた場合、退職の意思も伝えず、欠勤の理由も伝えず、無断で会社に来なくなったということになりますので、会社側からしたら「無断欠勤するなんてなんて奴だ!」というよりも、心配の方が先に立つでしょう。(普段のおこないにもよるとは思いますが…)

事故か事件に巻き込まれたのか…?
まさか亡くなっているのでは…?
誘拐?軟禁?何があったんだろう…

そう思ったら、まず間違いなく本人に連絡を取ろうとするでしょう。
そのため、スマホは鳴りっぱなしになること間違いなしです。

無視するなり、着信拒否するなり、電話を変えてしまえば良いのかもしれませんが、そうすると次のデメリットにレベルアップします。

8.親などに連絡が行く

本人と連絡が取れないとなると、会社は今度は親などの親族に連絡を入れます。
「お子さんと連絡がつかず、無断欠勤が続いているのですが…」などと言われてしまうわけです。

親に知られずに会社を辞めたい人や、辞めることそのものは知られても良いけれどバックレたということは知られたくないという人にとっては非常に困ったことになるわけです。

退職代行サービスを利用すればバックレのデメリットは解消できる

バックレのデメリットを8つ紹介しましたが、退職代行サービスを利用すれば、ほぼ全て解消できます。
まず、退職代行サービスを使って退職するのは正式な退職となるため、離職票が発行されます。これだけで「1」~「4」はクリアです。

そして、代理のスタッフがきちんと退職の意思を伝え、本人に連絡をしないでほしいという旨を伝えるため「7」と「8」もクリアです。

問題は「5」と「6」ですが、有給消化はほとんどのケースで認められます。
ボーナス、退職金については会社の規定によって異なりますのでケースバイケースですが、そのあたりも退職代行スタッフが確認してくれます。

ここまで見てきて、バックレと退職代行が全く別物であること、バックレには8つものデメリットがあり、退職代行を利用すればそのほとんどが解消できることが分かりました。

これが、お金を払ってでも退職代行サービスに依頼するメリットなのです。
もし、即日退職や、会社の人と連絡を取らずに退職することを望んでいるのであれば、バックレるのではなく退職代行サービスの利用を検討してみてください。

まとめ

  • バックレと退職代行は、無断退職か正式な退職かと大きな違いがある
  • 無断欠勤が原因で懲戒解雇になると、再就職の際の経歴の記載失業保険や社会保険の手続き等で様々な不都合が生じる
  • 即日退職や、会社の人と連絡を取らずに退職することを望んでいるのであれば、バックレるのではなく退職代行サービスの利用を検討すべき