広告代理店がブラックすぎて辞めたい、後悔しないためにも考えるべきこと

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広告代理店といえば、多くの人が「電通」を思い浮かべるでしょう。
業界最大手にして「ブラック企業大賞」に選ばれたり、自ら命を絶ってしまった社員のニュースが世間を賑わせたりと、何かと悪名高い企業でもあります。

電通には「鬼十則」と呼ばれる社則があり、そこには「取り組んだら目的完遂までは殺されても手放すな」といった過激な文言も記されており、世間に衝撃を与えました。

電通のイメージが、広告代理店はブラックだと印象づけてしまっていますが、実際のところ、広告代理店は得てしてブラックになりやすい要素を多く含んでいます。

今回は広告代理店がブラックとされる理由や、辞めるか辞めないか迷った時に後悔しないために考えるべき点などを解説していきます。

広告代理店がブラックな10個の理由

まず、広告代理店がなぜブラックと言われているのか、その理由を見ていきましょう。
仕事の特徴や、社内の体質など、様々な観点で10個にまとめてみました。
なお、ひとくくりに「広告代理店」と言っても、中には社員が気持ち良く働いているホワイト企業もありますので、これらのブラックな要素については「こういった企業もある」と理解してください。

広告代理店がブラックと言われる10個のポイント

  • 残業や休日出社が多い
  • みなし残業制や裁量労働制で残業代がもらえない
  • 徹夜や休日返上が当たり前という上司や先輩が多数
  • クライアントの要望が無理難題
  • クライアントに振り回される(クライアント側の体制が整っていない)
  • 広告の出稿サイクルが速く入稿期限に追われる
  • 広告媒体が多岐に渡り手が回らない
  • 体育会系のノリで精神論がはびこっている
  • 疲労のせいで社内の雰囲気が悪い
  • 人の入れ替わりが激しい

1.残業や休日出社が多い

広告代理店で働いていると、残業の多さと休日出社が当たり前となり、休みが無いことが「普通」と感じてしまうようになるといいます。

まず、残業が多い理由としては、単純に仕事量が膨大であることが挙げられます。広告は出稿サイクルが非常に速く、ひとつの広告プロジェクトが終わったと思ったら、もう次の広告のプロジェクトが始まり、更に複数の広告のプロジェクトを同時に進めていかなければならない、という状況で常に締め切りに追われていることになります。
締め切りを守らなければクライアントの信頼が得られず仕事を失ってしまうため、締め切りまでに仕事を完遂するために、寝る間も惜しんで働く必要が出てしまうのです。

休日出社については、仕事量が多く締め切りに間に合わせるために休日返上で働かなくてはならないという理由の他に、広告に起用したタレントのスケジュールの都合などでどうしても土日に撮影や打ち合わせが入ってしまうということも理由となっています。

2.みなし残業制や裁量労働制で残業代がもらえない

広告代理店では、みなし残業制や裁量労働制と採用していて、残業した時間の分だけ残業代をもらうことができない、という会社が多いです。

みなし残業制は、予め残業代を基本給に入れており、その時間を超えた分だけ残業代を支払うというものです。残業が発生してもしなくても、支払われる賃金は同じなので、残業が無ければ嬉しい制度ですが、残業が当たり前の広告代理店では、意味が無いと言えるでしょう。

裁量労働制は、「この仕事はこのぐらいの時間でできるだろう」と見越して給料を設定しているものです。働いた時間に対して賃金が支払われるのではなく、仕事内容に対して賃金が支払われるため、与えられた仕事が終わらなければ必然的に残業代が出ない中でも残業をしなければなりません。

3.徹夜や休日返上が当たり前という上司や先輩が多数

広告代理店がブラックだと言われる理由のひとつに、上司や先輩が「残業も徹夜も休日返上も当たり前!」として、それを自らも実行し、部下や後輩にも強要するという社風を指摘できます。

部下や後輩としては、上司や先輩が徹夜したり休日返上で仕事をしているのに、自分がそうしないわけにはいかない、と思い、ずるずると悪しき社風に飲まれていってしまうのです。

4.クライアントの要望が無理難題

広告代理店をブラックにしてしまうのは、社内の問題だけではありません。
クライアントの無理難題が、ブラックな働き方を強要してしまうということもあります。

とんでもなく短い納期であったり、納期ギリギリでの要望の変更であったり、「そりゃないよ…」という無理難題を押し付けてくるクライアントは実際にいます。

しかし「それは無理」と言って断ってしまえば取引が無くなってしまいます。
そのため、広告代理店としてはクライアントの無理難題になんとしても応えなければならないと必死に仕事をしてしまうのです。

5.クライアントに振り回される(クライアント側の体制が整っていない)

先ほどクライアントに振り回されることがブラック体質を助長すると述べましたが、クライアントの体制が整っていないことが、無理難題に繋がっています。
クライアント側の窓口となる人は、あくまでもクライアント側の要望を伝えるだけというケースが多く、クライアントの社内で突然方向性が変わったり、社長や部長といった「お偉いさん」の鶴の一声で急に路線が変わったり、といったことが起きると、それをそのまま広告代理店に押し付けるしかない、という事態になります。

6.広告の出稿サイクルが速く入稿期限に追われる

最初にお伝えした通り、広告の出稿サイクルは非常に速いです。
ひとつの広告案件が終わったと思ったらもう次の広告に着手しなければならず、複数の案件を抱えていれば、いくつもの「入稿期限」が常に目前に迫っているという状態になります。

入稿期限に間に合わせるためには残業でも徹夜でも休日出社でも、何でもしなければならないという状況に追い込まれていくのです。

7.広告媒体が多岐に渡り手が回らない

インターネットやSNSの発達によって、最近では広告媒体が増えました。
テレビ、雑誌、ネット広告、SNS広告、街頭広告、電車の中吊り、など、広告媒体は挙げればキリがありません。

それだけ作らなければならない広告も多くなり、手が回らなくなり、結局残業や休日出社という形でしわ寄せが起きてしまいます。

8.体育会系のノリで精神論がはびこっている

上司や先輩も無茶苦茶な働き方をしている、と述べましたが、働き方だけでなく社風として体育会系のノリと精神論がはびこっている現実も、広告代理店をブラック化しています。

根性で乗り切れ、数日徹夜したって死にはしない、クライアントとの飲み会(接待)には絶対出席、家庭よりも仕事を優先、出世のためなら何でもやる、など数々のブラック要素が隠れているのです。

9.疲労のせいで社内の雰囲気が悪い

広告代理店に勤める社員たちは全員が締め切りに追われ疲れ切っています。
心身共に余裕が無いと、他人への当たりがきつくなり、同僚たちとの関係性もギスギスしたものになってしまいます。

いつもピリピリ、ギスギスした雰囲気が気持ち良く働けない職場を作ってしまいます。

10.人の入れ替わりが激しい

ブラックな業界として名高い広告代理店は、辞める人が多く、人の入れ替わりが激しいです。
誰かが辞めて、新しい人が入ってくるとなると、ゼロから人間関係を構築しなければなりません。

この人間関係の再構築には体力や気力を使うため、人がコロコロ変わるということそのものがストレスの原因にもなります。

広告代理店に勤めるメリット

ブラック業界と言われている広告代理店に勤めるメリットはあるのでしょうか。
主に3つのメリットがありますので、ひとつひとつ見ていきましょう。

高所得

まず、広告代理店は非常に年収が高い仕事です。
みなし残業や裁量労働制で残業代が出ない会社もあると解説しましたが、そもそもの基本給が高いことはなかなかの魅力です。

20代でも年収1,000万円を超えるケースもあり、同世代の平均年収と比べると遥かに高いのが分かります。

社会的なステータス

広告代理店はブラックなイメージがありますが、同時に一流企業であり、優秀な人材しか採用されないというイメージもあります。
広告代理店に勤めているというステータスは社会的にかなり高いステータスとなります。

やりがい

広告が完成した瞬間は「やりきった」という大きなやりがいを感じられますし、自らが関わった広告が街中で流れているのを見かけると誇らしい気持ちになります。
創り上げる仕事だからこそ得られる「やりがい」があることは間違いありません。

広告代理店に勤め続けるデメリットとリスク

高級、ハイステータス、やりがいなど、ブラックな広告代理店にも良い点がありますが、それでも広告代理店に勤め続けるとどのようなデメリットやリスクが考えられるのでしょうか。
こちらも3つにまとめてみました。

心身の疲弊

激務の中で心身に疲弊が蓄積していきます。
心と身体は繋がっていますので、睡眠不足や過労が溜まっていけば、身体も心も悲鳴を上げます。

ライフワークバランスの崩壊

激務の中で自分の時間が全く取れないというデメリットもあります。
また、家庭を顧みずに仕事ばかりに全ての時間を奪われて、大切な家族が限界を迎えて離婚や家庭崩壊にまで発展してしまうリスクも考えられます。

鬱などの精神疾患の発症

心身のバランスが崩れてもなお、ブラックな環境で働き続けると、やがて鬱などの精神疾患を発症します。
ここまでくると正常な判断や理性的なものの考え方ができなくなるため、自殺や精神崩壊など最悪の事態となってしまうリスクがあります。

広告代理店を辞めるメリット

ブラックな広告代理店を辞めると、激務から解放される、休みや自分の時間をしっかりと確保できる、人間関係のしがらみから解放される、などのメリットがあります。
心身ともに疲れ果ててしまっている場合はゆっくりとたっぷり休むことにより、心身の健康を回復させることもできるようになります。

広告代理店を辞めるデメリット

逆に、広告代理店を辞めると、高収入や社会的なステータスを失うというデメリットがあります。
また、激務とはいえやりたい仕事であり、やりがいも感じていたという場合は、そのやりがいを感じられなくなり無気力となってしまう恐れもあります。

勤続期間が短い状態で離職すると次の就職に不利になることもありますが、退職理由とすいてブラックであったことをきちんと説明できればそこまで危惧することはありません。

後悔しないために考えるべきこと

広告代理店を辞めようかどうしようか迷ったり悩んだりしたら、その選択に後悔しないように次の2点について考えてみてください。

心身の健康を確保できるか否か

まず、何よりも大切なのが心身の健康です。
このままここで働き続けていたら身体を壊す、あるいは精神的に辛すぎる、と思ったらその職場からは離れるべきです。
ここでひとつ考えたいことが、もしかしたら自分では気づかないうちに心身が疲弊してしまっているかもしれない、ということです。

ブラック企業では自覚無く追い詰められてしまうケースも多いため、自分が限界なのかどうか分からないという時には家族や友人などの第三者から見て自分はどうか、という意見を聞くことをおすすめします。

何のために働いているのか

自分が一体何のために働いているのか、じっくりと考えてみましょう。
夢のため、お金のため、家族のため、やりたいことをやるため、ステータスのため、色々な理由があると思いますが、その「~のため」という働く原動力と、自分自身の健康を天秤にかけて、果たしてどちらが大事なのか、しっかりと吟味しましょう。

勤めている広告代理店から転職する際の選択肢

勤めている広告代理店の職場を辞めて転職する際には、同じ広告業界で転職する道と、全く異なる業界へ転職する道があります。
それぞれの違いを見ていきましょう。

同じ広告業界での転職

広告業界へ転職する場合は、次の職場のブラック度合をチェックすることを忘れずに、労働環境や職員の雰囲気や表情などをよく確認しましょう。
また、ネームバリューだけで選ばずに、中小企業で給料が下がっても、ライフワークバランスを保てるような職場環境を選ぶことがポイントとなります。

全く異なる業界への転職

広告業界から離れて別の業界へ転職する際には、職種が同じであれば就職口は広く、すぐに次の就職先が見つかるでしょう。
ただし、給料面や待遇面などのグレードが落ちてしまうことは覚悟しなければなりません。

何を優先させるのかよく考えて、転職先の業界を吟味しましょう。

勤めている広告代理店を退職する方法

広告代理店を辞めるには、直属の上司に退職の意向を伝え、退職届を提出する流れを踏まなければなりません。

通常、退職を申し出るタイミングや、退職する時期は、繁忙期を避けるのが良いとされていますが、広告代理店は通年繁忙期と言っても過言ではないくらい忙しい職場なので、タイミングをつかめない恐れがあります。
ずっと繁忙期ならば、タイミングを伺う必要はありません。自分が辞めたいというタイミングで勇気を出して退職したいと伝えましょう。

退職を言い出せない環境や心境ならば退職代行サービスを活用する

ブラック気質の強い職場では、上司が怖くて言い出せない、退職したいなんてとても言い出せる雰囲気ではない、既に何度も「勤続3年以内に辞める奴はクズだ」などと刷り込まれていたり、といった環境で辞めたくてもなかなか辞めたいと言い出せない人も多いです。

また、精神的に限界を迎えてしまったり、心身の調子を崩してしまったりして、自分の力で退職したいと言い出す気力すら残っていないという方も少なくありません。

そんな時に心強い味方となってくれるのが、退職代行サービスです。
退職代行サービスとは、依頼者に代わって会社に退職したい意向を伝え、退職の手続きを進めるサポートをしてくれる業者です。

会社へ行くことなく、会社の人と連絡を取ることもなく、即日で退職できるため、退職したいと言い出せない、すぐにでも会社を辞めたい、という方は、ぜひ問い合わせてみてください。

まとめ

  • 広告代理店は給与等の待遇が良いものの残業の多さと休日出社が常態化している
  • 広告業界からの転職は職種が同じであれば就職口は広い
  • 自分の力で退職したいと言い出す気力がない場合は退職代行サービスへ問い合わせ