営業を辞めたい...そんな時一度考えるべきこと

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どんな業界にも必ず存在する職種、それが営業職です。
営業の仕事に携わっている人の数はとても多いですが、中には営業職で働いていて、辞めたいと思う人もいるようです。

営業という仕事は、決して楽な仕事ではありません。
ルーティンワークで同じことを繰り返す作業的な仕事と比べると、臨機応変に対応する力が求められ、毎月課されるノルマや目標を達成し、結果が全てという営業の仕事は、心身共にかなり負担の大きい仕事と言えるでしょう。

成功報酬型を取っている会社も多く、上手くいけばかなり稼ぐこともできますし、仕事も順風満帆で、楽しいと感じられますが、上手くいかないと給料は下がるし、自信も無くなるし、仕事をストレスと感じてしまうようになります。

もうこんな仕事、辞めてしまいたい…
そう思ったら、すぐに退職する前に一度これからご紹介することを考えてみてください。

営業を辞めたいと思うきっかけ・理由

まずは、自分がなぜ営業の仕事を辞めたいのか、考えてみてください。
以下に、営業職を辞めたいと思う「よくある理由」をピックアップしてみました。
共感できるものはいくつありますか。

共感できるものが多ければ多いほど、営業という仕事(あるいは今の営業の仕事内容)があなたに合っていないのかもしれません。

ノルマがきつい

まず、営業といえば思いつく厳しさの代表格である「ノルマ」です。
営業には「月〇件顧客を獲得する」や「毎日〇本電話をかける」など、ノルマがある仕事が多く、このノルマがプレッシャーやストレスになりがちです。

中にはノルマが達成できなかった場合は、自分や身内が犠牲になることを強要するブラックな会社もあります。例えば保険の営業で、家族に勧めるよう言われたり、自分自身が入ったりするなど、です。これは保険に限ったことではなく、どの業界でも起こり得ることです。

逆に、ノルマを設定していない営業の仕事もあります。
業種や会社によって異なりますが、会社の方針として「ノルマを掲げると数字に追われるだけで良いことが無いから、目標を個人で設定して、その目標達成のために頑張る」というものを掲げている会社もあります。

このような会社ならば良いですが、今なお多くの会社で営業職といえば「ノルマ」がつきまとう仕事というイメージが根強いのが現状です。

成績が出せない・結果が出ない

一生懸命営業を頑張っても、なかなか結果が出ないとヤル気が削がれてしまいます。
人によっては自信喪失状態に陥ることもあり、ひとたび自信を失うと、営業にも覇気が無くなり、ますます顧客を逃し、成績が出ず、さらに自信が無くなり…という負のスパイラルに突入します。

成績が出ないと、ダイレクトに給料に響く場合は、余計に「辞めたい」という気持ちが強くなります。

結果だけ評価されて過程を評価してもらえない

先ほどの「成績が出せない・結果が出ない」という理由にも似ていますが、営業の仕事は結果だけが評価され、その過程は評価されないことが多いため、それが辞めたい理由に繋がることもあります。

どれだけ頑張ってもその頑張りが評価されず、数字だけが評価されてしまうと、結果が出せていない時には自分自身そのものが否定されているような気分になる人もいます。
これがまた自信喪失に繋がり、こんな仕事はもう辞めたい…と思うようになってしまうのです。

断られるのが怖い

営業の仕事内容にも「辞めたい」理由は沢山詰まっています。
そのうちのひとつが、断られるのが怖いという気持ちです。
営業は、商品を売ったり契約を取り付けたりする仕事です。営業をかけていく中では当然「断られる」というシーンに遭遇します。

どんなに優秀な営業マンでも、断られることはあります。
百発百中の営業マンなどいないのです。

誰もが遭遇する「断られる」というシーンを、怖い、嫌だ、憂鬱だ、不快だ、と思うか、気にしないか、それは人によって大きく異なります。
断られることが嫌だったり、怖かったりする人は営業の仕事を辞めたいと思いやすい傾向にあります。

初対面の人と話すのが苦手

初対面の人と話すのが苦手だから、営業の仕事を辞めたいと思う人もいるでしょう。
仕事だから割り切ってやれるはず、と思っていざ営業の世界に飛び込んだものの、やはり人見知りを発揮してしまって、初対面のお客さんを相手に口ごもってしまったり、言葉が上手く出て来なかったり、おどおどしてしまったりする人も、中にはいます。

あるいは、仕事だからと割り切って初対面の人に対しても頑張って営業していたけれど、心の内ではそれがものすごいストレスになっているという人もいます。
このような人はストレスが膨らんだ頃に自分は無理していると自覚し、この仕事は向いていない、辞めよう、と思うのです。

テレアポや飛び込み営業が苦手

見込み顧客や既存顧客のもとへ営業に行くのは良いけれど、テレアポや飛込営業など、全く見込みのないところへ営業をかけるのが嫌だというのも、営業を辞めたい理由として考えられます。

テレアポや飛び込み営業は、断られる率が非常に高く、場合によっては「迷惑です!」と一喝されることもあります。
また、テレアポや飛び込み営業は「数撃ちゃ当たる」といったスタンスで1日につきとんでもない数のノルマを課している会社もあります。
このノルマの数もストレスを助長し、辞めたいと思うようになってしまうのです。

営業を辞めたいと思うポイント

  • ノルマのきつさががプレッシャーやストレスにつながる
  • 営業成績が振るわずモチベーションが下がる
  • 営業職に必要なコミュニケーション能力が高くない
  • メンタルが営業職に適していない

営業に向いていない人の特徴

営業の仕事を辞めたいと思う理由を上げましたが、営業の仕事が上手くいかないと、そもそも自分は営業には向いていないのかも…と思ってしまいますよね。
そこで、営業に向いていない人の特徴をまとめてみました。
この中に当てはまるものが多ければ、営業の仕事はあまりおすすめできません。

人見知り

初対面の人と話す機会の多い営業の仕事は、人見知りの人には向きません。
初めて会った人とも淀みなく会話ができて、その人の懐に飛び込めるような人が営業に向いています。しかし、そういうタイプの人はそれほど多くありません。
そこまでの力は絶対必要というわけではなく、初対面の人とも普通に会話ができれば問題ありません。

しかし、人見知りしてしまい、初対面の人を前にすると異常に緊張してガチガチになってしまう人は、営業には向かないでしょう。

コミュニケーションが苦手

「人見知り」と似たようなものでもありますが、初対面かどうかは関係なく、そもそもコミュニケーションが苦手という方も、営業には向きません。

ここで言う「コミュニケーションが苦手」は「引っ込み思案」や「シャイ」など、人前で上手く話せない、という意味だけではありません。

ついつい余計なひと言を口走って相手を怒らせてしまう、調子に乗って自分の話ばかりして相手の話を聞かない、相手の言葉の意味や意図を汲み取れず会話がかみ合わない、など、あらゆる「コミュニケーションの苦手」を意味します。

ストレスに弱い

ストレスに弱い方も、営業には向きません。
営業の仕事で感じるストレスは、ノルマが達成できないストレス、断られるストレス、クレームを受けるストレス、など実に様々です。

沢山の人と関わる営業の仕事は、それだけに多くのストレスに晒される仕事です。
自分なりのストレス解消法を持っていて、その日のストレスはその日のうちに解消できる人ならば営業の仕事でもストレスに打ち勝てますが、小さなこともすぐストレスに感じてしまうタイプの人は営業には向きません。

プライドが高い

営業の仕事に失敗や「断られること」はつきものです。
そういった負の結果を受け入れられないプライドの高い人も、営業には向きません。
また、営業の仕事は相手の懐に飛び込み、可愛がってもらうことがポイントとなります。プライドが高いと、この「懐に飛び込む」ということが苦手で、相手に高圧的な印象を与えたり「なんか上から目線だなぁ」と思わせてしまったりするため、営業向きではないのです。

失敗を引きずる

前述した通り、営業の仕事に失敗はつきものです。
この失敗をストレスに感じたり、いつまでも引きずったりしていると、身が持ちません。

その日の落ち込みや、その日のストレスは、その日のうちに解消できるようなタイプや、そもそも断られたりノルマが達成できなかったりすることを気にしないというタイプの方が営業の仕事をバリバリこなせます。

営業が上手くいかないと思った時の対処法と営業を成功させるコツ

営業の仕事が上手くいかないと思ったら、どのように対処していけば良いのでしょうか。
その対処法と、営業を成功させるためのコツをご紹介します。
業界や営業内容によって具体策は様々なので、ここでは全ての業界で使える対処法のみをまとめました。

成功している先輩に学ぶ

まず、最も効果的な近道は先輩にコツを聞くことです。
成功している先輩に、営業の時にどのような手順で、どのようなことに気を付けているのか尋ねてみましょう。

そしてその答えは必ずメモを取り、自分自身の営業と照らし合わせて直せるところは直すようにします。

機会があれば先輩の営業に同行させてもらい、実際に営業をかけているところを見学させてもらいましょう。
先輩としても、後輩から「学びたい!」と言われれば悪い気はしないはずです。
現場に同行すれば、アドバイスを聞くよりもずっと多くの情報を得るころができます。

メンタルを鍛える

営業の仕事につきもののストレスや断られることへの恐怖、初対面の人と話す緊張感など、心への負担を和らげるために、メンタルを鍛えましょう。

考え方を少し変えるだけでメンタルは鍛えられます。
おすすめなのが「役者になりきること」です。自分ではない営業の仕事をしている役になりきることで、自分の気持ちと切り離すことができるようになります。

テレアポを取る時など、無心になり「自分ではない誰かがテレアポを取っている」と思い込めば、キツイ断られ方をしても傷つきません。
ノルマが達成できなかった時も、深く落ち込みすぎずに「大丈夫、大丈夫、次がある!」と自分の中の励まし役を登場させて明るい言葉をかけることで、前向きな気持ちになれるようになります。

試行錯誤する

「試行錯誤する」とは、かなりざっくりとした対処法ですが、具体策はケースバイケースで変わります。
自分の営業の仕方で結果が出せないならば、あの手この手でやり方を変えてみるのがおすすめです。最初から上手くいっていないのならば、やり方を変えて失敗しても大した損害はなく、ダメならば、またすぐにやり方を変えてみれば良いだけのことです。

色々試してみる際には、先輩の営業法を参考にしたり、営業のコツをまとめた書籍を読んで参考にすると良いでしょう。
そうやって色々と試行錯誤しながらやっていく中で、自分に合っている自分らしい営業方法を見出すことができれば、活路が見えてきます。

営業が上手くいかない場合の対処のポイント

  • 営業に成功している先輩にコツを聞くことが成功への近道
  • 営業とと自分の気持ちと切り離すような営業に必要なメンタルを鍛える
  • こだわりすぎずにあの手この手でやり方を変えてみる
  • 営業のコツをまとめた書籍を読んで参考にする

それでもやはり営業は無理だと思ったら

対処法も試してみたけれど、やっぱり上手くいかない…営業の仕事がキツイ…営業は自分には向いていない…と思ったら、潔く転職を考えましょう。

転職といっても、営業という仕事の中で転職する方法と、営業ではない仕事に転職する方法があります。

別の営業職に転職する・異動を希望する

職種は変えずに、営業職の中で転職したり、異動するという方法では、自分に向いている営業の仕事ができるところを見つけるのがポイントです。

例えば、初対面の人が苦手、テレアポや飛び込みが嫌、ノルマがストレスという場合には、ルート営業という営業職にシフトチェンジすることができます。
ルート営業とは、既存顧客を回る営業で、新商品の案内をしたり、アフターフォローをしたりする営業の仕事です。

営業にありがちな「ノルマ」「門前払い」などのストレスの無い仕事なので、営業は向かない、営業は嫌だ、という人にもおすすめの仕事です。

営業職以外の仕事に転職する

やっぱり営業の仕事そのものが嫌だ、自分には向いていない、他の職種に転職したい、と思ったら、営業職以外の仕事に転職することになります。

職種を変えずに業種を変える転職はそれほど苦労しませんが、職種を変える転職はなかなか厳しいところがあります。
なぜなら、同じ職種でキャリアがある人材が優先的に採用されてしまうからです。

そんな中で、転職を成功させるためには、営業職で学んだことを強みとしてアピールすることです。嘘をついてはいけませんが、営業として仕事をしていく中で経験したことや学んだことを述べて、それを生かしていきたいと伝えましょう。
また、転職動機としては、営業職についてのネガティブな意見は述べずに、あくまでも新しい分野にチャレンジしたいという意欲を見せることが大切です。

自ら営業を辞めたいと言い出すことが難しい場合は退職代行を活用

転職する際には、会社に退職の旨を申し出なければなりません。
しかし、ブラック企業だと退職を認めてくれないところがあったり、退職を言い出せる雰囲気ではないという職場があったり、無言の圧力で退職させないようにけん制してくるケースもあります。

また、個人的に退職を言い出すのが難しいということもあります。
会社に申し訳ないという気持ちが強く働いてしまい、自力ではなかなか切り出せない、精神的に会社へ行くことそのものが辛くなり、退職を切り出す以前にもう会社へ行きたくない、など、様々な事情があります。

自分から退職の旨を言い出せない際には、退職代行サービスが心強いです。
会社へ行かず、上司と連絡を取ることもなく、退職することができるサービスで、ストレスなく会社をスムーズに辞められます。

色々考えた末に退職して職を変えようと決めたら、躊躇せずに思い切って一歩を踏み出しましょう。

営業を辞めたい時のまとめ

  • 営業を辞めたいと思う理由にはノルマやコミュニケーションに悩んでいる場合が多い
  • 営業が上手くいかないと思った時には最も効果的な近道は先輩にコツを聞くことが効果的
  • 自分から退職の旨を言い出せない際には退職代行サービスを活用