20代なら次の仕事を決めずに退職しても大丈夫?
「退職するならば「次」を決めてからの方がいい」
これは、退職、転職の鉄板のアドバイスです。
しかし、仕事を辞める前に転職活動をしたくてもその時間が取れない、次の仕事が決まるまで我慢して働き続けるなんて嫌だ、といった悩みを抱える人も少なくないでしょう。
例えば20代であれば、まだ若いし次が決まっていない状態で退職してもすぐに新しい仕事が見つかるのでは?と思う方もいるかもしれません。
実際のところ、20代ならば次の仕事が決まっていなくても退職して大丈夫かどうか、今回はその点について解説していきます。
目次
結論!20代なら次が決まっていなくても退職していいのか?
まず、先に結論からお伝えします。
20代ならば次が決まっていなくても退職して大丈夫かどうか、その答えは……
「資金的な不安要素が無ければ大丈夫」です。
- 1年くらは無職でも食いつないでいけるだけの貯蓄がある
- 実家暮らしで、家族も退職して一時的に無収入になることを了承している
- 失業手当を受給できる条件を満たしている
これらは一例ですが、貯蓄や失業手当、実家や家族の協力などにおいて資金的に不安なことがなければ、次が決まる前に退職してもリスクは低いです。
20代であれば中途採用でも比較的就職先が見つかりやすく、未経験であっても採用してもらえる可能性が30代以降よりも高いことから、業種や職種を変えての転職であっても上手くいく可能性があります。
そのため、本人が退職後にしっかりと就職活動をするのであれば、どんなに遅くても1年以内には次の仕事を見つけられるでしょう。
それを見越して、当面の間の資金に余裕があれば、次が決まっていない状態で退職しても大丈夫と言えます。
次の仕事を決めずに退職するメリット
退職するなら次の仕事を決めてから、次の就職先を見つけてからの方がいい、とよく言われるのは「すぐに就職先が見つかる保証がない」という理由と「すぐに再就職できないと収入が途絶える」という理由によるものです。
しかし、次の仕事を決めずに退職することにもメリットがあります。
特に20代であれば、無理をして次の仕事を見つけてから退職するよりも、先に退職してしまった方が良い面もあります。
そのメリットを3つにまとめました。
1.就職(転職)活動に専念できる
退職前に転職活動をおこなうのは、とても大変です。
仕事をこなしながら会社説明を聞き、転職イベントに参加し、エントリーシートを送り、面接に行き……ということを一度だけでなく何度も繰り返さなければなりません。
特に面接に関して言えば、自分の仕事の時間と重なることが多く、有給や半休を取得しなければならず、上司から何か勘付かれたりするリスクがあります。
20代ですと、まだ有給の日数もそれほど多くないでしょうから、あっという間に有給を使い切ってしまう可能性もあります。
忙しい中で、片手間で転職活動をしていると、じっくり考えることが難しいため、本当に納得した転職ができるかどうか怪しいものです。
ドタバタと次の仕事を決めて、転職してみたら思っていたのと全く違っていた、期待とは大きく異なっていた、ということにならないよう、いっそ先に退職してから再就職活動に専念するのも良いでしょう。
退職してしまえば時間はたっぷりありますし、精神的にも余裕があるため、じっくりと次の仕事を吟味できます。失敗の無い再就職を目指すのであれば先に退職することも一利あると言えるでしょう。
2.我慢して働き続ける必要がない
次の仕事が決まるまでは……という強迫観念にとらわれていると、転職先が決まるまでは今の仕事を辞められなくなります。
「辞めたいのに辞められない」という状況ほど辛いものはありません。
我慢して働き続けることで、不満やストレスが溜まり、次の仕事が決まるよりも早く心身の健康を害してしまう可能性もあります。
「もう辞めたい!退職だ!」と決めて、転職活動をする前にさっさと辞めてしまえば、我慢して働き続ける必要はなくなり、精神衛生上、そして体力的にも、健全な状態を保てることでしょう。
3.自分の自由な時間を確保できる
次の仕事を決めてから退職するとなると、退職後にはすぐに新しい仕事が始まります。
有給が溜まっていれば、退職前に使い切って2週間~1ヵ月程度の余暇を獲得できることもありますが、例えば転職活動で有給を使ってしまっていると、これもできなくなります。
会社勤めの仕事だと、どうしても長期にわたって自分が自由にできる時間を得ることが難しくなるため、次の仕事を決める前に退職し、しばらく自分時間を楽しむというのもひとつの手です。
海外を放浪したり、何か勉強して資格を取ったり、仕事をしていたらできないような経験を積み、心機一転、再就職活動を始めるというのも良いでしょう。
この際には、面接時に正直に「こんな経験をしてきました!」と伝えると、逆に好印象になることも期待できます。
次の仕事を決めてから退職するメリット
次の仕事を決めずに退職するメリットをご紹介しましたが、もちろん次の仕事を決めてから退職することにもメリットがあります。
「収入が途切れない」というメリットが代表格ですが、他にもいくつか考えられますので、見ていきましょう。
1.圧倒的な安心感
次の仕事が決まっているということは、収入が途切れないことだけでなく、社会的なステータスを失わない、自分の居場所が確保されている、といった点においても圧倒的な安心感があります。
人は常に何かに属していたいという願望を持っているそうです。
自己紹介をする際に「○○の山田です」という風に、自分が属しているものを言いたがる傾向にあるとされています。
「○○商事の鈴木です」
「鈴木の妻の花子です」
「○○大学○○部の遠藤です」
といった形で、とにかく自分が何者であるかを認識したがるという研究結果が発表されています。
無職となるとこの「所属の安心感」が急に無くなり、非常に不安になります。
そのため、次の就職先が決まった状態で退職する際には、「次の行き先がある」「次の所属先がある」という安心感を持って職場を離れることができます。
2.収入が途切れることがない
次の仕事が決まってから退職すれば、収入が途切れることがないというのは、次を決めてから退職すべきという意見の最も大きい根拠となっています。
生きていくため、生活していくためにはお金が必要です。
そのお金に不安や心配があると、人生に対して前向きになれず、精神的にもかなり参ってしまいます。
お金の面で安心感があると、精神的にも安定しますし、もちろん生活も安定するので、次の仕事が決まっている状態で退職した方が不安や心配事は少ないでしょう。
3.退職時の引き止めを避けられる
次の仕事が決まってから退職するメリットとして、意外と盲点なのが「引き止めに合わない」ということです。
会社としても、次の就職が決まっている人に対して「転職なんかするな。うちに留まれ」とは言いづらいですよね。
次が決まっていない状態で退職したいと申し出て「次は決まっているのか」と聞かれた時に「まだです」と答えると、場合によっては「辞めないでほしい」とか「次が決まるまではせめて居残ってほしい」と言われてしまう可能性があります。
これを逆手にとって、次が決まっていなくても「決まってしまっています」と伝えるのも引き止めを避けるひとつの手ですが、後で嘘をついていたことがバレると厄介なので、あまりおすすめしません。
次の仕事は決まっていないけど今の仕事を早く辞めたい!という時は退職代行がおすすめ
20代であれば、比較的中途採用で就職しやすいため、お金の面で心配が無ければ次が決まっていなくても退職しても大丈夫、ということを解説しました。
次の仕事が決まっているわけではないけれど、今の職場に不満やストレスがあり、一刻も早く辞めたいと思っている、という方は、退職代行の活用をおすすめします。
即日退職が可能で、依頼した日から会社に行かず、会社の人と連絡を取らず、退職できるというのが強みのサービスです。
中には転職や再就職のサポートをおこなっている退職代行サービスもあるので、気になる方は探してみてください。
まとめ
- 20代では次の仕事が見つかりやすいので場合によっては退職してからの転職はアリ
- 仕事を続けながらの転職は所属や給与等の安心感がある一方で転職活動にかけられる時間が限られる
- 20代で一刻も早く辞めたいと思っているという時は退職代行がおすすめ