異動先が合わないことを理由に退職ってできるの?対処法や辞め方

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会社勤めでは誰もに起こり得る「異動」
本社から支社に異動になったり、部署異動となったり、さまざまな異動がありますが、働く環境や同僚などが大きく変わります。

環境がガラッと変わるため、異動先が合わずに仕事を続けることが嫌になってしまうという可能性も十分考えられるわけですが、異動先が合わないからといってそれを理由に退職できるものなのでしょうか。

今回は、異動先が合わずに嫌な思いをしたり困ったりした際の対処法や、異動先が合わないことを理由に退職したい際の辞め方について解説していきます。

異動先が合わないと感じる原因

異動先が「合わない」と感じるのにはいくつか原因があります。
その原因の中でも特に多いものを3つにまとめました。

1.人間関係が上手く構築できない

異動すると一緒に働く人が変わります。
同僚も上司も変わり、新しい人間関係を築いていかなければなりません。

会社全体で大きな人事異動があり、異動先の同僚たちが皆「はじめまして」状態であれば、実は比較的人間関係を結んでいくのは容易です。全員が同じ程度の関係性からスタートするからです。

しかし、自分だけが異動となり、既に出来上がっている人間関係の輪の中に入らなければならないとなると、一気に難度が上がります。
コミュニケーション能力が高く、誰とでもすぐに仲良くなれたり、既に出来上がっているグループにも何の苦労もなく溶け込めるタイプの人であれば、それほど苦労はしないでしょう。しかし、人見知り、引っ込み思案、あまりオープンではない、というタイプの人は慣れるまではかなり苦労します。

2.新しい業務が慣れない/好きになれない

異動により業務内容が大きく変わる場合、その新しい仕事に慣れるまでは苦労が付きまといます。これは当たり前のことで、次第に仕事に慣れてコツを掴めるようになれば「合わない」という感覚は薄れていくことが多いです。

しかし、どうしても好きになれない仕事、苦手な業務をこなさなければならない異動先だった場合、いつまでも「合わない」という苦悩がつきまとうことになります。

3.職場環境に不満がある

本社から支社へ、あるいはその逆、もしくは支社から別の支社へ異動になり、職場環境そのものが変わった場合には、その環境に不満が生じることもあります。
仕事場の環境もそうですし、土地として、引っ越した場合には住みやすさや利便性に関しても「合う・合わない」が生じます。

新しい土地や職場の環境が合わずにストレスが増えていくと、仕事そのものが嫌になってしまう可能性もあります。

異動先が合わない時の対処法

新しい環境や仕事は、最初は誰もが「慣れない」とか「合わない」と思うものです。時間が経って慣れてくれば「合わない」という感情は薄れて、徐々に「悪くないかも」と思うようになり、上手くいけば「好き」というポジティブな感情が芽生えることもあります。

しかし、いくら時間が経っても「合わない」という違和感が消えず、ストレスがどんどん増えていき、仕事そのものが嫌になってきてしまったら、何らかの対処が必要です。
異動先が合わないという思いが消えない際には、次の方法で対処してみてください。

1.異動願いを出す(元の職場に戻りたいという希望も含む)

異動先が合わないということを素直に伝えて、会社に異動願いを出しましょう。
元の部署や職場に戻りたいという希望、あるいは別の新しい異動先へ移りたいという希望を出して、様子を見てみてください。

その際には「なぜ今いる異動先が合わないのか」という理由もしっかりと伝えることが重要です。

2.仕事は仕事と割り切ってプライベートの時間を充実させる

異動先が合わない、仕事が楽しくない、と思ったら、仕事は仕事と割り切ってプライベートを充実させる方にエネルギーを持っていくことで気持ちを逸らせます。

趣味を増やす、美味しいものを食べてストレス発散する、リラックスできるような「ご褒美時間」を作る、など自分が喜ぶことを積極的に休日に取り入れてストレスマネジメントしましょう。

3.上司や人事に相談する

異動願いを出すほどのことではないと思ったら、上司や人事に相談だけしてみてください。
何か解決策を提示してもらえるかもしれませんし、相談内容によっては更なる異動や元の部署や職場へ戻ることも検討してもらえるかもしれません。

一人で抱え込んでいると、悩みはどんどん膨らんで大きくなってしまうので、第三者に解決の糸口を提案してもらうのは非常に有効です。

4.退職をほのめかす(自分の希望ではない異動だった場合)

自分の希望とは無関係に会社が決定した異動であり、その異動先が合わなかった場合には、会社に「異動先が合わないため退職を考えている」とほのめかすことで、元の職場(部署)に戻してくれる可能性があります。

本当に退職しようとまでは思っていなくても「この異動先で働き続けなければならないなら退職を”考えます”」とだけ伝えるだけでもある程度の効果は期待できます。

異動先が合わないことを退職理由にできる?

「異動先が合わない」というのは退職理由として成立するのでしょうか。
その答えは、成立します。

退職理由にできない理由というものはなく、どんな理由であっても、それが原因で「退職したい」と思っているのであれば、立派な退職理由となります。

本当に異動先が合わないという理由で退職するのであれば、堂々とその理由を上司や人事に伝えましょう。そこで部署や職場を戻してもらえるかもしれませんし、退職が認められるかもしれませんし、その対応は会社によってまちまちです。

ただし、ひとつ気を付けなければならないのは、「異動云々は関係なく退職したい」のに、退職理由を「異動先が合わない」とすることです。
この場合は「じゃあ元居たところに戻すから辞めないでくれ」と引き止められてしまうリスクがあるため、おすすめしません。どのみち辞めたいのであれば、「異動先が合わない」という理由以外の、引き止められない理由を提示するようにしましょう。

異動先が合わずに退職する場合の辞め方

異動先が合わずに退職する場合には、異動先の直属の上司に退職したい旨を伝えます。
そして、退職が認められれば人事に退職届を提出し、身辺整理などをおこない、退職します。

通常の退職と同じ手順で退職しますが、異動してから日が経っていない場合は引継ぎなどの必要がありませんし、退職の際のお礼の菓子折りなどは不要になることも多いので、比較的簡単に退職できることが多いです。

一刻も早く辞めたい/事情があって自分で退職できない場合は退職代行がおすすめ

異動先が合わずに一刻も早く辞めたい、という場合、あるいは「辞めたい」と伝えたものの引き止められてしまったなど自力では退職できない場合などは、退職代行を利用するのがおすすめです。

依頼者に代わり会社に退職したい旨を伝え、退職のための手続きのサポートをしてくれるサービスで、会社へ行かず、会社の人と連絡を取らずに退職できます。
スムーズに、揉めることなく退職できるため、さっさと退職したい、引き止められて面倒という方にはおすすめのサービスです。

異動先で、まだ上司とも人間関係が築けておらず、いきなり退職したいと伝えるのは気まずい、と悩んでいる方にも使えるサービスですので、検討してみてください。

まとめ

  • 異動では人間関係や仕事内容の問題が発生しやすい
  • 移動が合わない場合は移動先が合わないことを相談する等の対処を行う
  • 異動に関して自力では退職できない場合などは退職代行を利用するのがおすすめ