退職をメールで済ませるのはあり?伝え方や注意点まとめ

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何らかの原因で会社へ行けなくなってしまい、そのまま退職する際に、退職をメールで済ませることはできるのでしょうか。

わざわざ会社へ出かけていって気まずい思いをしたくない、精神的に会社へ行くのが辛い、入院や引っ越しなどで物理的に会社へ行くことが難しい、さまざまな理由で退職をメールで済ませたいと考えている方もいらっしゃることでしょう。

今回は、メールで退職はアリかナシか、メールで退職する際の伝え方や注意点などをまとめました。

退職をメールで済ませるのはアリかナシか

まず、結論から述べます。
退職をメールで済ませるのはアリかナシか。

「ナシ」寄りの「アリ」です。

一般的には仕事を辞める際にはメールで済ませるのではなく、しっかりと口頭で上司に退職の意向を伝え、自分の手で退職届を提出し、所定の手続きを経てから挨拶をして退職するのが「常識」とされています。

メールを一本入れるだけで退職してしまうという方法は、世間一般的には「非常識」と思われてしまう可能性が高く、推奨されません。

しかし、事情があってメールで伝えることしか手段がないと認められれば、メールでの退職もそれほど非常識とは思われません。

一般的かつ常識的な退職の流れ

一般的かつ常識的な退職の流れは、下記の通りです。

直属の上司や、最も近い責任者に退職の意向を伝える

上司や責任者と退職の日程や引継ぎについて相談する

上司や責任者が会社のトップに報告する

引継ぎが必要な場合はスケジュールに合わせて引継ぎをおこなう

退職届を人事部に提出する

身辺整理をおこない、会社に置いている私物を持ち帰る

退職日に社員証や保険証、他会社からの貸与物を返却する

しっかりと挨拶して退職する

一般的に1ヵ月から半年ほどかけて、こちらの流れに沿って退職の準備を進めていきます。

メールでの退職が認められるケース

メールでの退職が認められるケースは下記のような例が考えられます。

  • 入院中で出社できない
  • 遠方や海外に引っ越してしまって出社できない
  • 会社へ行こうとすると身体が拒絶反応をおこす
  • 会社でのパワハラやいじめなどが原因で退職する(会社にトラウマがある)

これらのやむを得ない事情がある場合には、メールでの退職が認められる可能性が高いです。

退職をメールで伝える際の注意点

退職する旨をメールで伝える際には、下記の3つのポイントに注意しましょう。

1.いきなり退職を伝えるメールを送るのではなくまずは上司に相談を

何の前触れもなく、突然「退職のお知らせ」や「退職願」というタイトルのメールが届き、その内容が「退職します」というものであったら、受け取った会社関係者は驚き混乱します。

メールで退職を伝えたい際には、まずは「ご相談」といった内容で、直属の上司や最も近い関係の責任者に「事情により出社できないためメールで退職を伝えたいと思っている」と相談してみましょう。

場合によっては、その相談だけで退職が認められ、上司から手続きについての案内が届くかもしれません。
メールで退職願を正式に送付する際には、送付する相手を指示されて正式に「退職願」と題したメールを送るよう指示されるでしょう。

2.メールの文面は何度も読み返して推敲する

退職する意向を伝えるためのメールの文面は何度も読み返して推敲しましょう。
失礼なことは書いていないか、内容に漏れや誤りはないか、誤字脱字はないか、何度も読み直します。この際に口に出して音読すると間違いに気づきやすいです。

また、できれば直属の上司だけに下書き状態で共有し、この内容で送っていいかどうか確認を取ると安心です。

3.退職届などの書類提出は郵送でしっかりと届ける

メールで退職したいと伝えても、退職届は書面で提出しなければならないという会社がほとんどなので、退職届を始めとする重要書類は別途郵送で会社に送るようにしましょう。

また、保険証や社員証、制服などの会社からの貸与品の返送も忘れずにおこないましょう。

メールでの退職の伝え方

メールで退職を伝える際には、次のポイントに気を付けてメールの文面を作成してみてください。

1.なぜメールで伝えることになったのか理由を述べる

メールで退職を伝えることになった理由をしっかりと述べましょう。
いきなり、理由もなくメールで「退職します」とだけ送られたら、受け取った側は驚くだけでなく不快な思いをします。とても失礼な印象を与えてしまうため、「こういう事情があってメールとなった」という点については言及すべきです。

単に「面倒だから」とか「会社に行きたくないから」とか「気まずいから」といった理由でメールで退職する場合にも、そのまま伝えるのではなく「どうしても体調が優れず」や「会社へ行こうとすると心因性の動機や吐き気に襲われるため」といった角の立たない理由をつけるようにしましょう。

2.メールで退職を伝えることになったことを詫びる

メールで退職の意向を伝えることは一般的には非常識な行為であり、マナー面でも良くないということをしっかりと理解した上で、メールでの退職となることについて謝罪の言葉を添えましょう。

「メールでのご連絡となってしまい大変申し訳ございません」
「本来であれば直接出社してお伝えすべきところ、このような形となってしまい申し訳ございません」

といった一言を添えることで、受け手の印象が大きく変わります。

3.退職理由は一身上の都合で問題無い

メールで退職を伝えることになった理由や事情はしっかりと伝えるべきですが、退職理由については「一身上の都合により」で問題ありません
もちろん本当の理由を詳細に伝えることも可能ですし、特に会社が原因のストレスのせいで心身の健康を害してしまった際には診断書を添付することでより真実味が増すためおすすめですが、無理して詳細な理由を伝える必要が無いということだけ覚えておいてください。

特に会社の就労条件などへの不満が退職理由の場合には「条件を変えるから辞めないでほしい」などと引き止めに遭う可能性がありますので、注意が必要です。

4.後日退職届を郵送する旨を伝える

「退職届については、後日郵送でお送りします」と伝えておくと、「ちゃんと分かっているな」と思ってもらえますし、常識があるという印象も与えられます。

しっかりと手順を踏んで退職しますよ、という意志を伝えることが重要です。

メールだけで退職したいと思っている方におすすめの退職代行

今回は退職をメールで済ませられるのか否かというテーマで解説しましたが、一般的にはメールだけで退職することは推奨されず、特殊な事情がないと非常識と思われてしまいます。

特にやむを得ない理由や事情がなくても、面倒、気まずい、といった理由で直接退職したいと伝えられずに「できればメールで済ませたい」と思っている方は少なくないでしょう。

そんな方におすすめなのが退職代行サービスです。
退職代行に依頼すると、会社に退職の意向を伝えてくれます。依頼者本人は出社することなく、そして会社の人とは一切連絡を取らずに退職できるというのが退職代行サービスの強みであり最大のメリットです。

メールの文面を考えたり、事前に上司に相談したりする必要もなく、ただ代行サービスに依頼するだけで退職の段取りを任せられるのです。

その後、スタッフの指示に従って会社に退職届や返却物を郵送すれば退職が完了します。
「メールで退職できたらいいのに」と思っている方は、一度相談してみてください。

まとめ

  • 退職をメールで済ませるのは印象は良くないものの可能ではある
  • メールだけでなく手順に乗取って進める必要がある
  • メールでの退職をしたいなら退職代行を利用