妊娠中は仕事を辞めた方がいい!?退職の見極め方

妊娠中は仕事を辞めた方がいい!?退職の見極め方のキャッチ画像

女性は妊娠すると様々な体調の変化に悩まされます。
つわりが有名ですが、つわりだけでないマイナートラブルも多く、その症状は個人差があり十人十色です。

妊娠した時に、仕事を続けるか否か迷う人も多いことでしょう。
そんな妊娠と退職について、考えていきます。

妊娠中に仕事を辞める必要は無い

まず、本記事の結論ですが、妊娠中に仕事を辞める必要はありません。

どんな職場であれ、妊娠を理由に退職を促すこと、退職させることは禁じられています。
産休として出産予定日の4週間前からは出勤させてはならないという決まりはありますが、退職についての決まりはありません。

ただ、職業上妊娠しながら働き続けることが難しい仕事もありますし、子育てのことも考えて退職を検討する人もいることでしょう。

妊娠を機に退職するかどうするかは、妊婦本人が夫や家族とよく相談して決めることです。

妊娠中の仕事で気を付けたいこと

退職せずに妊娠中も仕事を続ける際には、次のことに気を付けましょう。

1.無理は厳禁!

とにかく、無理は禁物です。

妊娠中は免疫力が低下し、その体は常に「異常事態」となっています。
思わぬ体調不良に襲われたり、無理がたたって切迫早産や切迫流産となる可能性もあります。

眠気を感じたら眠り、疲れを感じたら休む、というのが妊婦の正しい過ごし方だということを忘れずに無理しないよう気を付けましょう。

2.常に自分の体調と相談しながら

妊娠中に最優先すべきものは、クライアントでも取引先でも上司の機嫌でもありません。
何をおいても自分の体調です。妊娠中の妊婦の体調はそのまま胎児に影響します。また、胎児の異常が妊婦の体調不良として現れることもあります。

少しでもだるい、具合が悪い、頭痛や吐き気などがある、貧血っぽい、以上に眠いなど、体調に異常がある場合は仕事は休み安静にするか産院へ行きましょう。

3.ストレスは溜め込まない

妊娠中に一番良くないものは、妊婦のストレスです。
「酒好きの妊婦さんが妊娠中に飲めなくなることで極度にストレスを溜め込むぐらいならば、コップ1杯のビールぐらいなら問題ない」という見解を示す医師もいるくらい、ストレスは胎児にとって大敵なのです。
(※妊娠中の飲酒を推奨するものではありません。あくまでもストレスがいかに良くないかということを示すための見解です)

どんな仕事であれ、ストレスはつきものです。
少々のストレスであれば、気持ちが引き締まり良いパフォーマンスを促してくれますが、このストレスが大きくなってしまうのは問題です。

特に妊娠中はストレスフリーな生活を心掛けたいため、ストレスフルな仕事、職場の場合は仕事を続けるか否か考えた方が良いかもしれません。

上司や同僚への妊娠報告のタイミング

妊娠が分かったら、上司や同僚へどのタイミングで伝えるべきか迷いますよね。

一般的に、妊娠報告は「安定期に入ってから」と言われています。
安定期は、週数で言えば16週、5ヵ月目ぐらいからになります。妊娠が発覚する時期は人それぞれですが、まだ安定期前であることがほとんどなので、すぐに報告せず安定期になるのを待って報告するのが良いとされています。

ただ、これはつわりが仕事に影響しない人に限ったことです。
つわりのせいで仕事を休みがちになったり、遅刻したり早退したりするようになってしまったら、可能な限り早く直属の上司に妊娠してつわりが酷いことを伝えましょう。

その際に「まだ安定期に入っていないから内密にお願いしたい」と言うこともできますし、同僚の理解を得るために「職場内で周知してほしい」と言うこともできます。

妊娠中に仕事を辞めるか迷ったら考えたいこと

妊娠中に仕事を辞めようか迷ったら、次の5つについて考えてみてください。

1.出産後に復職するか否か/する場合はその時期はいつか

出産後に、同じ職場に復職するかどうか、まずこれを考えます。
子育てに専念したいから退職しようと考えているのであれば、臨月ぎりぎりまで働かずに早々に退職してしまっても良いかもしれません。

復職したいと考えている場合は、いつから復帰するのか考えてみてください。
産後すぐに保育園に預けてなるべく早く復帰するのか、しばらく子育てに専念から時期を見て復職するのか、それは会社の「育休」の範囲を超えるのか否か、考えます。
育休の範囲を超えて退職になるのであれば、一旦退職して良いでしょう。産休育休の範囲を超えないようにしたければ休職や有休・欠勤を使って退職せずに在籍し続けるのが賢い選択となります。

2.いつ退職すべきか

退職する場合、いつ退職すべきなのか考えます。
体調が安定していて仕事に影響はなく臨月まで働けそうだけれど、産後は育児に専念するため退職したという場合は、臨月に入るタイミングでの退職となります。
この場合、職場が規定する期日までに退職の旨を申し出て引継ぎなどを進めていきます。

つわりが辛く退職したいと思っても、安定期に入れば体調が安定する人もいれば、出産直前まで辛い思いをする人もいます。
つわりの酷さに悩んで退職しようか迷っている方は、まず安定期までは仕事を休みながら様子を見てみてください。安定期に入っても体調が優れないようならば退職を検討しても良いかもしれません。この場合は、なるべく早く退職したいということを上司に伝えましょう。時期を見計らう必要はありません。なるべく早く、が大切です。

3.会社の制度と自分が希望する働き方がマッチしているかどうか

妊娠中や産後に、休みやすい制度があるのか、時短で働くことができるか、といった会社の制度について確認してみましょう。

無理せず働くために自分が希望する働き方が実現できるかどうかチェックし、その希望に適わないようならば退職を検討する必要があるかもしれません。

4.現在および将来の家計状況

非常に現実的な話ではありますが、生活するにも出産するにも、育児にも、お金がかかります。
お金は働かなければ稼げません。

例えば夫の収入が高く、妻が働かなくても十分生計を立てていけるのであれば、妊娠中に無理して働き続ける必要は全くありません。
家でのんびり、ゆっくり過ごしてマタニティライフを楽しむこともできます。もちろん、体調が安定していて働きたい妊婦さんは、働くという選択をしても良いでしょう。

しかし、どうしても家計を支えるために働かなければならない事情のある家庭もあることでしょう。
ご自身の家計状況を把握し、現在と将来にどれだけお金が必要か考えて、働き続けるか退職するか検討してみてください。

5.自分が最もストレスを感じない環境とはどういうものか

前述の通り、妊娠中に妊婦にも胎児にも最も良くないものはストレスです。
妊娠中は、とにかくストレスを溜め込まないことが最重要事項となります。

自分が最もストレスを感じない環境はどんなものか、考えてみてください。
人によっては、むしろ働いていた方がストレスを感じないということもあるかもしれません。家でじっとして暇な時間を過ごすよりは、好きな仕事、やりがいを感じられる仕事をしたい、という方もいるはずです。

逆に、ストレスフルな職場で働き続けるのは嫌だから、退職して家にいたいと考える方もいることでしょう。

自分にとって最もストレスフリーになる環境を作る、これが一番大切だと忘れないでください。

「妊娠」は比較的伝えやすく認められやすい退職理由

色々考えて検討した結果、退職すると決めた場合、職場に伝える際には「妊娠したため」と伝えればスムーズに退職できることが多いです。

妊娠や出産は、退職理由としては受け入れられやすく、円満にスムーズに退職できる理由です。
結婚、引っ越し、介護など、いわゆる家庭の事情のひとつとして、致し方ないものと認められるため、引き止めることが難しく高確率ですんなり退職できます。

また、おめでたい理由なので皆から祝福され「がんばってね!」といった声かけと共に送り出してもらえるのも、伝えやすく退職しやすい理由の所以です。

妊娠を理由に退職しづらい職場環境ならば退職代行の利用もアリ

とはいえ、中には妊娠中もバリバリ仕事をしてきた女性ばかり、出産後も当然のように復職してほとんど退職していない、という職場もあることでしょう。
そういった職場だと、逆に妊娠を理由に退職したいと言い出しづらくなります。

また、退職したいと伝えても「みんな妊娠中も無理ない範囲で働いてたし、大丈夫だよ」などと言われ引き止められる可能性もあります。

ブラック企業などでは「妊娠なんか病気じゃないんだから働けるだろう」など、トンチンカンなことを言われて退職が認められないという可能性も孕んでいます。

そんな「退職したいのに言い出せない/退職させてもらえない」というピンチには、退職代行が強い味方となってくれます。
退職したいという意向を職場に伝えて、退職手続きもサポートしてくれるサービスで、職場に行かなくても退職できるのが嬉しいポイントです。
即日退職にも対応しているので、体調不良で今すぐ辞めたいという際にも便利です。

退職するのにストレスを感じるのも良くないので、何かトラブルが起こりそうな職場にお勤めならば、利用を検討してみてください。

まとめ

  • 妊娠中の無理は禁物で仕事より安静を優先すべき
  • 妊娠中はとにかくストレスを溜め込まないことが最重要事項
  • 妊娠を理由に退職できない場合も退職代行が強い味方