医療事務の仕事は待遇が良い?悪い?食いっぱぐれないけれどブラックな職業ってホント?
求人雑誌や、街の求人情報を見ていると必ずといっていいほど目にする医療事務の仕事。
いつでもどこでも募集があるイメージで、それだけ需要がある仕事というイメージがあります。
医療関係の仕事は食いっぱぐれないとも言われ、人気の職業のひとつですが、実際のところその待遇や仕事内容はどのようなものなのでしょうか。
ブラックな職業で辞める人も多いという話もチラホラ耳にしますので、その実態を探っていきましょう。
目次
医療事務の仕事のメリット
まず、医療事務のメリットについてまとめます。
なぜ人気なのか、多くの人が医療事務の仕事を選ぶのか、紐解いていきましょう。
1.学歴不問で働ける
医療事務の仕事は医療現場で働く仕事ですが、学歴不問で応募していることがほとんどです。
医師や看護師として働くためには、医大や看護学校、専門学校などを卒業していなければなりませんが、医療事務の仕事であればそういった学歴は問われずに誰でも働くことが可能です。
高卒でOKというところもあれば、大学を出ていないとダメなところもありますが、医療に関して専門に勉強していなくても就職できるのが特徴です。
2.資格取得で就職率が上がる
医療事務の資格を取得すると、就職に強くなるのもメリットのひとつです。
医療事務技能審査試験や医療事務管理士技能認定試験など、医療事務に役立つ資格検定試験は複数あり、スクールや通信教育で学ぶことができます。
書籍の参考書も多く出版されているため、独学でも学習できます。
資格を持っていると就職に有利になるのは、確実に就職するためにかなりのアドバンテージとなるため、医療事務という仕事に就きたい人にとっては間口を広げてくれることでしょう。
3.全国どこでも求人がある
「医療業界は食いっぱぐれない」という言葉通り、医療は私たちが生活していく中で必要不可欠なものですので、全国どこへ行っても必ず働き口があります。
また、都市部であればひとつのエリア内に何軒も病院があり、常にどこかしらの病院が医療事務を募集しているということもあり得ます。
いつでもすぐに就職して稼げる仕事、どこに行っても見つけられる仕事としてはかなり優秀です。
4.中途採用を積極的におこなっている
医療事務は人手不足であることが多いことや、学歴不問でも問題無いくらい専門技術や専門知識が無くても就職できる仕事であることなどから、中途採用枠が多いです。
例えば会社員だった女性が結婚して出産し、ママとしてパートタイムで仕事をしたい、となった際に、もともとの会社に復職せず医療事務としての仕事を始めるという選択肢もあります。
家からアクセスしやすい病院やクリニックを選ぶことで、家事や育児と両立しやすくなるというメリットがあります。
医療事務のデメリット
メリットも多い医療事務ですが、デメリットも多いのが事実です。
ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。
1.給料が安い
学歴不問で就職できる仕事によくあることですが、給料が低いという特徴があります。
医療事務も例に漏れず、給料は決して高くありません。
時給にして1,000円~1,500円程度で、アルバイト程度の金額しかもらえないのです。契約社員や正社員という形で雇用されても、年収250万円そこそこ程度です。
額面で年収250万円となると、手取りだと200万円ちょっとで、月額にすると16~17万円程度しか稼げません。
住む場所や生活費にもよりますが、生活するのでカツカツになってしまい貯金はほとんどできない金額だという印象です。
2.残業や休日出勤がある職場も
医療事務の求人にはよく「残業なし!」や「土日祝は休み!」といった宣伝文句を見かけます。このような宣伝がされている求人であれば良いのですが、そうではない場合、残業や休日出勤がある可能性を考えた方がいいです。
休日にも診療をおこなっている病院やクリニックならば休日にも出勤しなければなりません。
また、残業に関しては、特に請求書関連の書類整理や書類作成に時間がかかって遅くまで残って仕事をしなければならないというケースが多いようです。
3.医師や看護師に見下されることがある
これは勤務先の雰囲気や人の問題ですが、医療事務という仕事はどうしても学歴不問で誰でもなれるというイメージが強いため、同じ職場の医師や看護師に見下されることがあります。
当然彼らは医大や専門学校などを出てしっかりと勉強してきた身です。そして医師や看護師の方が医療事務スタッフよりも高い給料をもらっています。
それで医療事務の人々を見下していいかと言えば、それは全くナンセンスです。
医療事務スタッフが雑務をこなしてくれるからこそ、病院はいつもしっかりと運営されているのですが、この基本的な感謝を忘れて医療事務を見下す人がたまにいるのです。
4.資格取得によって待遇が良くなることは少ない
医療事務という仕事に関係する資格は、就職時には確かに有利になりますが、これによって待遇がものすごく良くなるかというと、実はあまり期待できないのが実情です。
また、就職時にも、有資格者の未経験者よりも、資格が無くても経験がある人の方が有利になりますので、資格を持っていれば確実に就職できるとも言い難いのが現実です。
もちろん資格が無いよりも、ある方が断然有利ですし、確実に強みになるのですが、待遇に劇的な影響を与えないのは少し残念ですね。
5.スキルアップやステップアップが難しい
医療事務の仕事は基本的に事務作業や雑務ですので、スキルアップ、ステップアップが難しいのがウィークポイントです。
ずっと医療事務職として、そこそこの給料で安定して働き続けられれば満足ということであれば問題無いのですが、もっと稼ぎたい、もっと上の立場に行きたい、もっと自分のスキルを伸ばしたい、と考えている人には向きません。
医療事務の仕事を辞めたい!と思ったら……
現在医療事務の仕事をしていて、辞めたいと思っていたら、退職して転職するか、そのまま我慢して続けようか迷うのではないでしょうか。
今の職場が嫌なのか医療事務という職業が嫌なのか考える
医療事務の仕事なんか辞めたい!と思ったら、まず「医療事務という仕事そのもの」が嫌になったのか「今の職場で働くこと」が嫌になったのか考えてみてください。
「仕事内容そのものは苦ではないけれど、職場の人間関係が苦手」という事情であれば、医療事務という仕事を辞める必要はありません。
職場が合わないだけですので、別の職場に転職することでストレスを軽減できます。
事務職のスキルは他業種でも生かせる
医療事務は、その名の通り「事務」の仕事なので、一般的な事務職の仕事のスキルは身に付けることができます。
そのため、もし「今の職場というよりも医療事務という仕事そのものが嫌になった」という場合には他業種へ転職しやすいとされています。
医療事務が嫌になったら、他の業種で事務職の募集が出ていないかチェックしてみてください。
自力で退職するのが難しい場合は退職代行を活用する
もし、医療事務の仕事を辞めたいけれど、人手不足だったり、職場の雰囲気だったり、上司の圧力だったり、何かしらの特別なご事情で自力で退職するのが難しければ、退職代行というサービスを活用してみてください。
退職代行に依頼すると、職場に退職したい旨を伝えてくれます。
一切職場に行くことなく、誰とも連絡を取らずに辞めることができます。
違法性は無く安心して任せられるサービスですので、辞めたいけれど辞められないという方は利用を検討してみてください。
まとめ
- 医療事務は特別な資格や学歴が不問
- 医療事務の給与や待遇は良くなく上がりにくい
- 特別なご事情で自力で退職するのが難しければ退職代行というサービスを活用