退職理由は時には状況において嘘をつく方が円満に退社できる!

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退職すると職場に伝える際に必ず聞かれるのが「理由」です。
なぜ退職したいのか、なぜ退職しなければならないのか、話さなければなりません。

この「理由」は、正直に話さなければならないのでしょうか。
皆は一体どのような「退職理由」を伝えて仕事を辞めているのでしょうか。

今回は、退職理由は時には嘘をついた方が円満退職できるというテーマで解説します。

退職したい理由の本音と建前

退職したいと思う理由は人それぞれです。

業種、職種を問わずトップに君臨し続けている理由としては「人間関係」が挙げられますが、退職時に「あの人とウマが合わないから」や「あの人が嫌いだから」と正直に伝える人はほとんどいません。

また、給料が低い、やりがいを感じない、など仕事に対するネガティブな理由も正直に話さずオブラートに包んだり、あえて「言わない」という選択をする人が多いです。

ここで、退職理由の本音と建前の代表的なものを「例」として挙げてみましょう。

本音

  • 人間関係(嫌いな人がいる、合わない人がいる、恋愛をこじらせて居づらい、上司が気に食わない、他)
  • 給料が低く不満
  • 残業が多い/休日出社が嫌だ
  • 仕事がつまらない/やりがいを感じられない
  • 仕事内容にストレスを感じる
  • 福利厚生に不満がある

建前

  • キャリアアップやステップアップのため
  • 自分が本当にやりたい仕事を見つけた
  • 新しいスキルを身に付けたいから
  • 新しい仕事にチャレンジしたい
  • 結婚、出産、介護、引っ越し、傷病、などやむを得ない理由により

嘘も方便!退職理由では嘘をついた方が円満に事が進むことも

退職する際には、バカ正直に「本音」の理由を伝えるよりも、多少の嘘が混ざっても「建前」的な理由を伝えた方が、円満に事が進むことがあります。

不平不満は雰囲気や気分を悪くする

給料が低い、残業や休日出社が多い、上司が気に食わない、会社の方針が合わない、などのネガティブな理由、特に会社への不平不満は、聞いていて決して気分の良いものではありません。

退職理由として、会社への不平不満を言われた上司は嫌な気持ちになりますし、職場の雰囲気も悪くなります。
そうなると、嫌味を言われたり、嫌がらせを受けたりする可能性も生まれ、「良い気持ちで円満に」退職するのが難しくなります。

前向きな理由の方が感じが良い

退職理由としては「ここではできない新しいことにチャレンジしたい」や「別のフィールドでステップアップしたい」といった前向きな理由の方が印象が良くなります。

会社のことを批判して落とすよりも、「自分自身の成長のため」とした方が感じが良く、円満退職できます。

やむを得ない理由ならば引き止められない

退職理由として「結婚、出産、介護、引っ越し、傷病」など、物理的に退職せざるを得ない理由を持ち出されると、会社側は引き止めることができなくなります。

会社への不平不満を伝えてしまうと、例えば「給料が低いのが嫌なら特別手当をつけるから辞めないでくれ」や「残業や休日出社が嫌なら減らす!!」など、交渉されて引き止められるという可能性が生じます。

前向きな理由であっても「ウチじゃダメなのか」や「ウチでもこの部署ならば夢を叶えられるかも!」など、なんだかんだ理由をつけて引き止めてくるというケースがあります。

こういった面倒な引き止めを回避するために最も有効なのが「やむを得ない理由」や「外的な理由」です。

退職理由で嘘をつく時の注意点

本音を隠して建前、つまり嘘をついて退職する場合には、とにかく「矛盾」が無いことに気を付けましょう。
具体的には下記の3つに注意して理由を考えるのが良いです。

調べればすぐに分かる嘘はNG

退職理由として最も有力なのが「やむを得ない理由」ですが、結婚や出産については調べればすぐに分かってしまいます。

引っ越し、介護、傷病なども、そんな事実は無いということが分かると後々マズイことになるため、調べられて嘘をついていたということがバレる嘘はつかないようにしましょう。

実際に子どもがいて「子育てに専念したい」と言ったり(実際は転職予定)、実際に介護が必要(ただしフルサポートは不要で実際は転職予定)で「介護のため」と言うのはセーフです。

また、「引っ越しの”予定”がある」や「結婚の”予定”がある」など、少しぼやかすことで、後で「引っ越ししていないじゃないか」や「結婚していないじゃないか」と言われても「結局その予定は無くなってしまった」と言えるような逃げ道を作ることも可能です。

複雑な嘘は自分の首を絞める

退職理由として嘘をつく場合は、単純明快な嘘をひとつだけついて、それを貫き通すよう心がけましょう。

複雑な事情を捏造して語ったり、嘘を補正するために更に嘘をついたりすると、自分自身で訳が分からなくなりボロが出ます。
「嘘」というよりも、あくまでも「建前」として、退職理由を考えるのがベストです。

曖昧な嘘や中途半端な退職理由は引き止められる原因になることも

嘘という名の建前によって退職理由を伝える際に、そのが曖昧で説得力が無かったり、中途半端なものだったりすると、引き止められる可能性あります。

「自分自身のライフワークバランスを見直して……」といったものならば「じゃあ残業減らして調整していいから!」と言われてしまうかもしれません。

「親の介護が必要になってしまって……」と切り出しても「どのぐらいの介護?つきっきりで必要?」と聞かれ「いや、それほどではないんですけど……」などと答えてしまえば「じゃあ出社時間とかずらしていいから!」と言われてしまうかもしれません。

退職理由は引き止められないような「揺るがない」ものを用意しましょう。

嘘をつかずに正直に退職理由を伝えた方が良いケース

円満退職のためには「嘘(建前)」の退職理由を伝えるのが良いと解説してきましたが、中には正直に退職理由を伝えた方が良いケースもあります。

ハラスメントやいじめなどで告発したい場合

上司からのパワハラ、セクハラや、同僚からのいじめなどを受けて退職する場合、その事実を明るみにして告発し、できれば慰謝料のひとつもふんだくってやりたい!と思ったら、この理由は隠さずに正直に伝えるべきです。

実際にハラスメントやいじめがあり退職する場合には、直属の上司が加害者である場合は本人に伝えるのではなく、人事部や相談窓口に告発するようにしましょう。

この時、ハラスメントやいじめの証拠となる音声データやメールの記録などがあると有効です。

会社に改善してほしいと伝えたい場合

会社の方針や「在り方」に思うところがあり退職を希望し、更にその内容を「改善してほしい」と会社に伝えたい場合には、正直に気持ちを伝えるのもアリです。

「残業が多く体調を崩しがちになってしまったし、同じような同僚を沢山見てきたので、この働き方はどうにかした方が良い。自分はそれが理由で退職したい」と正直に伝えることで、会社側も社員の働き方を見直してくれるかもしれません。

「改善するから残ってくれ」と引き止められる可能性もありますが、本当に不満が解決されるならば退職せず残りたいと思うならば残れば良いですし、それでも退職の意志が固ければ「もう次の仕事も決まっているので……」などと言って退職の意志が固いことを伝えましょう。

全て伝えることで自分の気持ちが晴れる場合

会社への不平不満が溜まりに溜まって、この想いをいっそ全てぶちまけてしまいたい……!と思っている場合も、あえて建前を用いずに本音をぶつけても良いです。

ただし、言い方や伝え方には気を付けて、逆恨みされないように冷静に不満を伝えるように心がけましょう。
また、正直に本音を伝える場合はそれなりの一悶着が起こるかもしれない、と覚悟しておいた方が良いです。

うまい退職理由が思いつかない場合は退職代行の利用がおすすめ

円満退職できそうで、引き止めにも合わなそうな、うまい退職理由が思いつかないという時に便利なのが、退職代行です。

通常、退職するためには、直属の上司に「退職したい」という意向を伝え、その際に必ず退職理由も伝えるのが一般的です。
しかし、退職代行を利用すれば、代行スタッフが会社に連絡を入れて退職の意向を伝えてくれるため、自ら「退職したい」と切り出すことなく仕事を辞められます。

退職理由は「一身上の都合」でOKですので、納得してもらえるような理由を考える必要はありません。
退職理由が思いつかず悩んでいる方は、是非一度問い合わせてみてください。

まとめ

  • 正直な退職理由よりも、多少の嘘が混ざっても建前的な理由を伝えた方が円満に事が進みやすい
  • 調べられて嘘をついていたということがバレる嘘は使わない
  • ハラスメント等の退職理由はそのまま話した方が良い
  • 退職理由が思いつかないという時は退職代行が便利