円満退職するためのコツ

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会社を退職する時に、誰もが望むのが円満退職でしょう。
猛烈な引き止めに合い、辞めるなら損害賠償を請求する!と言われるなど、トラブルが起きてしまったり、あるいは退職する事を伝えた後に上司や同僚との関係がぎくしゃくしてしまったり、そういった嫌な思いをせずに、気持ちよく退職したいものです。

今回は、会社を円満退職するためのコツをご紹介します。
時期や伝え方、退職前にやっておくことなど、是非参考にしてください。

円満退職のための7つのコツ

会社に迷惑をかけず、上司や同僚との関係も崩さない円満退職のコツを7つにまとめました。全て実践できる事が望ましいですが、事情があり実践できない項目がある場合は、可能な限り多くのコツを実践した上で、会社に誠意が伝わるように振舞いましょう。

コツ①退職の時期は繁忙期を避け閑散期に余裕をもって

忙しい時期に社員に辞められると困る。
働いている人ならば、誰もがそう思うでしょう。ただでさえ人手が足りないのに、戦力に辞められてしまうと会社としてはとても困ります。仮に新人を採用して穴を埋める事になったとしても、その指導をする余裕がない時とぶつかってしまえば逆に負担を大きくしてしまいます。

退職する時期は、可能な限り会社が忙しくない時を狙いましょう。
自分自身に時間の余裕があれば、繁忙期を越えた後、このプロジェクトが終わったら、など節目を見つけて退職の時期として希望するのが良いです。

ただし、退職の意向を伝えるのは、繁忙期や閑散期などの時期に関係無く、少しでも早いことが望ましいです。
早めに退職の意向を伝え、実際に退職する時期は閑散期とする事が円満退社のコツです。

会社を辞めることを伝えるタイミング

  • 会社が忙しくない時に退職をする
  • 繁忙期を避け、忙しくない時に伝える
  • 自分が携わっているプロジェクトが終了もしくは終了間際に伝える

コツ②まず直属の上司に退職の意向を口頭のみで伝える

退職する意向をまず伝えるのは、直属の上司が望ましいです。
いきなり人事部に退職届を出しに行くのは論外ですし、同僚などに退職するという事を匂わせて社内で噂が立つほど漏らしてしまうのも良くないです。

直属の上司には、まずメールなどで話をする時間を設けてもらうよう打診しましょう。
もちろん口頭で約束を取り付けても良いですが、忙しい上司でなかなか話しかけづらい場合はメールでアポイントメントを取る事が、上司の時間を邪魔せずにスマートです。

ただし、退職したいという事はメールや電話で伝えてはいけません。
退職する意向は、直接口頭で上司に伝えるようにしましょう。
退職届や退職願をいきなり提出する必要はありませんし、むしろ印象が悪くなりますので、まずは何も用意せず口頭のみで「退職したい」という事を伝えます。
そして、上司が退職を受け入れてくれたら、その後の流れを確認します。退職届は誰に提出すべきか、いつ提出すべきか、他にやるべきことはあるか、など確認しておきましょう。

退職意向を伝えるポイント

  • いきなり人事部に辞めると伝えるのでなく、さりげなく直属の上司に口頭で伝える(退職を匂わせる)
  • メールや電話で伝えると印象が悪くなるので必ず口頭で伝える
  • 引継ぎから実際に会社を辞めるまでの流れを確認する

コツ③退職理由で会社の批判をしたり文句を言ったりしない

上司に退職したいと伝えると、必ず理由を聞かれます。
仮に聞かれなかったとしても退職理由はきちんと伝えましょう。
問題は、退職理由が会社に対する不満だった場合です。その不満を直接会社にぶつける事は得策ではありません。
誰だって自分の会社の悪口を言われれば良い気はしないでしょうし、会社の待遇などに不満がある場合は、その待遇を改善するという交渉を持ちかけられて引き止めにあってしまうかもしれません。

退職理由としては、例え本当の理由が、給料が低い、待遇が悪い等の会社への不満であったとしても、それは口には出さずに、キャリアアップのためにこの会社ではできない事ができる他社に転職したい、他にやりたい事が見つかった等のポジティブなものにしましょう。
ただポジティブなだけでなく、「この会社ではできない事をやる」という事を強調し、引き止めに合わないように予防線を張っておく事も大切です。

退職理由のポイント

  • 会社の文句を言い辞めようすると100%円満退職にならないので、辞める理由はポジティブにする
  • キャリアアップしたいと理由をつける
  • 将来の夢ができたので、会社を辞めて他のやりたいことをしたいなど理由をつける

コツ④人事に退職届を提出する

口頭で退職の意向を伝えただけで満足してはいけません。
いざ退職しようと思ったら「そんな話は聞いていない」と言われてしまうリスクがあるからです。

上司に退職の意向を伝え、それを上司が受け入れてくれたら、必ずその後の流れについて確認し、退職届を然るべき方法で提出しましょう。
上司に提出するのか、人事に直接提出するのか、その方法は会社によって様々です。
ただし、上司に直接提出するよう指示をして、その上司が人事へ退職届を提出するのを忘れたり、故意に提出しなかったりするリスクもありますので、不安がある方は人事に直接きちんと退職届が提出されているかどうか確認しましょう。

引き留めに合わない為には

  • しっかりと人事部に退職届を提出する

コツ⑤引き継ぎはしっかりと済ませる

円満退職に欠かせないのが、引き継ぎです。
引き継ぎをきちんとおこなわずに退職してしまうと「身勝手な人」という印象が残り、円満退職とは言えないわだかまりを会社に残してしまいます。
また、本人は退職したつもりでも引き継ぎが完了していないという理由で会社からしつこく連絡がくる可能性もあります。

良識ある社会人として、退職するからには、責任をもって引き継ぎを完了させましょう。
そのためには、引き継ぎに必要な時間を十分に確保できるタイミングで退職の希望を会社側に伝える事が大切です。
上司に退職の意向を伝えた時点で、引き継ぎのスケジュールについても相談すると良いでしょう。
新人を採用して引き継ぐこともあれば、社員の誰かに引き継ぐこともあります。
万一引き継げる相手が見つからなかったり、引き継ぎが完了する前に退職日となってしまったりした場合には、引き継ぎ資料を作成して会社に置いていきましょう。

引き留めに合わない為には

  • 必ず退職届を作成して人事部に提出する

コツ⑥上司や同僚にはなるべく直接退職すると伝えておく

退職の手順としては、直属の上司に口頭で退職の意向を伝えた上で、人事に退職届を提出するというものですが、その手順を踏んだら、もう周りに隠しておく必要はなくなります。
上司や人事に知られ、また、引き継ぎなどをおこなう上で同僚や後輩にも退職するという事が知られると、噂が広がっていきます。
人は、噂で退職を耳にするよりも、直接退職するという事を教えてもらいたいものです。
特に懇意にしていた人やお世話になった人には、なるべく自分から直接退職する事になったと伝えるように心がけましょう。

チェックポイント

  • 自分から直接退職する事になったと伝える

コツ⑦感謝の気持ちを伝える

円満退職するための最後のコツは、感謝の気持ちを伝えて退職する事です。
退職する事になったと伝えるタイミングでも良いですし、最後の挨拶のタイミングでも良いですが、お世話になった事や学んだ事、成長させてもらった事など、少しばかりの具体的なエピソードを添えて、感謝の気持ちを伝える事で一層円満に退職できます。

手紙を書いたり、お菓子などを用意したり、そこまでする必要はありませんが、会社の風潮として退職する人がいつもお菓子を配っているならば、その慣習に従った方が得策かもしれません。

チェックポイント

  • できれば、同僚やお世話になった方にに手紙やお菓子などを用意する
  • 取引際にはきちんとメールや電話で退職しましたと伝える

7つのコツを実践できない時は退職代行サービスを活用がおすすめ

会社を円満に退職するためのコツをご紹介しましたが、事情によっては7つのコツを実践するのが難しいケースもあります。

それは、何らかの事情により「今すぐ会社を辞めたい!」と限界まで追い詰められてしまっているケース、あるいは「上司に退職の意向を伝えられない」という心理的な問題があるケースなどです。
今すぐ辞めたいというケースでは、繁忙期か閑散期かなど気にする余裕はありませんし、余裕をもって退職の意向を伝えて引き継ぎをする事もできませんし、退職届やその他書類などに関する事務的な手続きをおこなう事もできません。
上司に退職の意向を伝えられないというケースでは、パワハラ気味な上司が怖い、会社の雰囲気として退職したいと言い出せない、上司や同僚に迷惑をかけたり嫌な思いをさせたりしたくない、などの理由が挙げられます。

こういった事情がある場合は、退職代行サービスを活用するのがおすすめです。
退職代行サービスは、あなたに代わって会社に退職したいという意思を伝えるサービスで、退職届の提出など、退職に必要な事務手続きについてのサポートもおこなっています。
退職代行サービスに依頼すれば、その日から会社へ行かなくても円満に会社を退職できるのです。
何も言わずに勝手に会社を辞めれば、それは無断欠勤から無断退職となり、下手すると解雇や懲戒解雇の処分を受ける事となってしまうリスクをはらんでいますが、退職代行サービスでは、お客様の「退職する意思」をきちんと会社へお伝えしますので、無断での退職とはなりません。

自力ではスムーズに退職する自信が無いという方、あるいは退職したいと上司に伝える事にとても大きなストレスを感じてしまい一歩が踏み出せないという方は、退職代行サービスの活用も検討すると良いでしょう。
 

まとめ

  • 退職の時期は繁忙期を避け閑散期に
  • まず直属の上司に退職の意向を口頭のみで
  • 人事に直接きちんと退職届が提出されているかどうか確認
  • 引き継ぎはしっかりと済ませる
  • すぐ会社を辞めたいときは退職代行サービスを活用