ブラック企業の特徴とは?新卒が知るべき応募~研修の間での見分け方

ブラック企業の特徴とは?新卒が知るべき応募~研修の間での見分け方

ブラック企業という言葉が一般的になってから結構な年月が経ちました。働き方が変化したことでその数は確実に減ってきていますが、根絶にはまだ遠いでしょう。

そんなブラック企業には共通する特徴があります。今回はそれらをまとめたので、就職(転職)活動をする際の参考にしてみてください。入社後に自社がブラック企業なのではと疑い始めた方も要チェックです。

ブラック企業の特徴とは

ブラック企業かどうかは、入らなければ分からないと思われがちです。今は口コミで会社の評判を調べることもできますが、虚偽の口コミも混ざる中で真偽のほどを見極めるのは非常に難しいでしょう。しかし、ブラック企業には求人の出し方や面接、新人研修などに特徴があります。これからご紹介する特徴に必ずしもすべてのブラック企業が当てはまるわけではないと思いますが、一つの参考にはなるはずです。

求人に出ている給料が高い

ブラック企業というと薄給のイメージがあるかもしれませんが、少なくとも求人では相場と同等かそれより少し高いくらいの給与が示されていることが多いです。主な理由は残業代まで含まれているから。みなし残業自体は違法ではありませんが、みなし残業を理由に遅くまでの残業を強制されたり、規定された残業時間を超過した分の残業代が支払われなかったりすることがあります。営業などの外回りが多い職種の場合はみなし残業を設ける企業が多いですが、そうでない場合はよく注意した方が良いかもしれません。

強制の社員旅行や合宿がある

ブラック企業ではいかに社員を使い倒すかが重視されています。そのため、効率よく従順に働いてもらえるよう洗脳することに力を入れるところが多いです。そのようなブラック企業では社員旅行や新人研修、懇親会という名目で、長時間にわたり洗脳を行う傾向にあります。

たとえば社訓の暗唱をさせたり、歴代社長の名前を暗記させてテストしたり、むやみやたらに大声を出させたり……。そのやり口はさまざまですが、自社がいかに素晴らしいかを叩き込むとともに、会社では社長や上司やといった目上の人が絶対の存在で正しく、絶対服従だと刷り込むのが主な目的です。

ちなみに、洗脳しやすいのは他の会社の文化に染まっていない新卒であることは言うまでもありません。新卒はブラック企業のターゲットにされやすいので注意しましょう。

昇進が異様に早い

世間的に見てまだまだ未熟であるにもかかわらず、ブラック企業では若手社員であっても早い段階で役職付きのポストに昇格させる傾向にあります。なぜなら、管理職であれば労働時間や休日出勤の制限がかからず、しかも残業代を支払う必要がないからです。とはいえ、実際には肩書きだけ管理職になっただけで、法律的には管理職の基準を満たしていないことが大半でしょうが……。

いずれにせよ、会社紹介で早々に管理職に就けることをアピールしていたり、年齢や能力に別段の定めなくポスト管理職を募集していたりする場合には要注意です。

離職率が高い

ブラック企業の労働環境は劣悪です。労働時間が長く休日が少ないのはもとより、営業電話や駅前でのチラシ配りなど、何かしら無謀なノルマを課してチャレンジさせます。その過酷さゆえに離職率は高くならざるを得ません。離職率が高く、入社3年未満の社員が多い企業には、退職に至る何らかの原因があります。

転職が当たり前の時代ではありますが、多くの場合「正社員として入社したならそれなりに長く働きたい」と考える人が多いです。それなのに短期間で退職者が相次ぐという場合はブラック企業の可能性が高いと考えて良いと思います。

常に採用活動を行っている

先ほど述べた通り、ブラック企業は非常に離職率が高いので常に人手不足です。そのため、一年を通して採用活動をしています。いつでも求人が出されている企業は、離職率が高いか、ものすごい勢いで事業を拡大しているかのどちらかです。会社のホームページなどを見ればどちらに当てはまるのかは一目瞭然でしょう。事業拡大の様子もないのに、求人サイトに長く掲載されているようなブラック企業は見送るのが無難です。

圧迫面接をする

大多数のブラック企業は体育会系です。厳格な縦社会でパワハラが蔓延しており、上司や先輩より先に出社して、帰るときは最後でなければならない雰囲気などがあります。また、「やる気がないからできない」「頑張るしかない」といった精神論が基本です。

こういったブラック企業では、面接時にやたら回答を掘り下げて聞いたり、怒鳴りつけたりといった圧迫面接を行う傾向にあります。応募者のストレス耐性を見ていると言えば聞こえは良いでしょうが、それはつまり過度なストレスに耐えられる人材でないとやっていけない環境であることの裏付けでもあります。

ワーク・ライフ・バランスに否定的

面接時に趣味や課外活動に力を入れていることをアピールする新卒の応募者は少なくないのではないでしょうか。しかし、ブラック企業においては仕事以外のことに没頭している時間的・精神的余裕はありません。そのため、私生活で精力的に活動している人は洗脳しにくく仕事に集中してもらえないと判断される可能性があります。

このようなブラック企業では、ワーク・ライフ・バランスなどもってのほかです。求人情報では「残業が少ない」「私生活との両立ができる」と謳っているのに、面接でワーク・ライフ・バランスという言葉を出した途端に嫌がられることも。このことを逆手に取り、ブラック企業かどうかを見極めるためにあえてワーク・ライフ・バランスに言及するのも良いかもしれません。

無意味に身体を動かす研修がある

ブラック企業は体育会系だとお伝えした通り、マラソン大会や筋トレ、長距離ハイキングなどのイベントが設けられていることが多々あります。

もちろん、レスキュー隊や消防隊など、体力がものを言う職業であれば、このような研修・イベントがあることには納得です。しかし、体力や筋力とは直接関係のない一般企業においては、このような研修を行う必要はありません。意味のない肉体労働で疲弊させ、思考力を奪い取るという、ブラック企業に特徴的な洗脳方法です。

自己否定を促す思想の刷り込み

研修や普段の業務を通し「自分はダメなやつだ」「自分は出来が悪い」など、とにかく自己否定させるような思想を刷り込ませるのもブラック企業の特徴です。特に新卒のうちは、初めて社会に出るのですから通常は会社が育てていかなくてはいけません。しかし、ブラック企業は育てる前から新卒の無知無能を強調し、自信を奪うことで従順な社員に仕立て上げようとします。

自分が悪いと思い込んでいれば、自主的に長時間残業をしてくれるうえ、他の企業へ行こうという気さえ起きないからです。「自分なんかが辞めたところで転職先のあてはない」と思わせることで、ギリギリまで会社に引き留めるのが狙いなのです。

連帯責任のペナルティを科す

何かにつけて連帯責任を負わせる場合、その企業はブラック企業の可能性が高いです。1人でもノルマを達成できなかったら全員のノルマ追加など、「お前のせいでみんなが迷惑を被る」という状況を作り上げて恐怖心を植え付けます。

負の感情は時として大きな力を引き出すきっかけになります。もともと日本人は仲間意識や所属意識が強い国民性です。他の人に責められたくないという一心で、残業や休日出勤を自らするようになります。また、お互いに監視し合う環境ができるので、今の状況で自分だけ抜けることなどできないと思わせ、退職を防ぎやすくなるという効果もあるのです。連帯責任の風潮を感じた場合にはブラック企業の可能性を疑いましょう。

ブラック企業だと気づいたらすぐに逃げるべき

今回は応募前から入社直後の段階で見られるブラック企業の特徴についてお伝えしました。応募前であれば、その求人に魅力を感じていたとしても一旦見送るのが賢明でしょう。仮に選考が進んで内定をもらえた場合、内定辞退をおすすめします。

そして、重要なのが入社してからブラック企業であることに気づいた場合です。すぐに辞めるのは世間体が悪いと思うかもしれませんが、ブラック企業に長くいて良いことは一つもありません。時間が経つほどブラック企業を辞めにくくなってしまいます。

そのうえ、体を壊してしまったり、心を病んでうつ病や自律神経失調症になってしまったりする危険性も……。最悪の場合、死に追いやられてしまうことさえあるのです。このような事態を招かないためにも、ブラック企業であることに気づいたらすぐ離れるようにしましょう。

ブラック企業を辞めるには

なかなか辞められないのもブラック企業の特徴の一つ。
「辞めたい」と言っても脅されたり暴言を吐かれたり、嫌味を言われたり、嫌がらせをされたり……。そもそも退職届すら受け取ってもらえないかもしれません。また、退職を言い出すことすら難しい場合もあるでしょう。

そんな時は、退職代行を活用するのがおすすめです。退職代行を利用すれば、会社と一切連絡を取らず、出勤もせずに退職できます。退職の意思を伝えるところから退職手続きのサポートまで、すべて代行業者のスタッフが窓口となり会社とやりとりしてくれるからです。依頼したその日から出社しなくて良い即日退職も可能なので、一刻も早く辞めたいという方からも人気を集めています。

下記の退職代行サービスは無料相談を受け付けているので、ブラック企業を辞めたいと考えている方は一度相談してみてはいかがでしょうか。いろいろな退職代行を検討したい場合は、その下のボタンからご覧ください。