会社を無断欠勤のまま辞めた場合どうなるの

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会社に行きたくなくて、連絡せずにサボってしまった……
もうなんか気まずいし、このままバックレてしまおうか……

もし、あなたがそんな状態になってしまったら、全力で「やめて!バックレないで!今すぐ会社に連絡して!!」と伝えます。

会社を無断欠勤したまま辞めることは色々な意味で非常にリスキーです。
今回は、そのリスクや、無断退職(バックレ)の恐ろしさについて解説していきます。

無断欠勤はダメ!絶対!

まず、無断欠勤のまま仕事を辞めることですが、これは絶対にやってはいけません。

どんな事情があっても、必ず会社に連絡して「辞める」ということを伝えましょう。
その理由について詳しく解説します。

民法で不法行為と定められている

無断欠勤したままバックレるという、いわゆる無断退職は、民法709条で不法行為に当たるとされています。

不法行為なので、会社側は無断退職した本人を訴えることができます。
そして場合によっては損害賠償を請求することもできるのです。

無断欠勤のまま勝手に辞めると、損害賠償を請求されるリスクがあるということ、それだけ大事になるということを覚えておいてください。

会社から懲戒解雇されることも

無断欠勤が2週間以上続くと会社は懲戒解雇することができます。
これは履歴書に大きな傷をつけます。

履歴書には学歴や職歴を書きますが、退職したと書く部分には「一身上の都合により退職」と書くのが一般的です。これはいわゆる自己都合退職というもので、理由は様々ですが、自らの意志で退職した時に書く理由です。

この部分が「懲戒解雇により退職」となると、それは要するに「会社をクビになった」ということになり、非常に印象が悪くなります。

なお、ここで嘘をついて「一身上の都合により」と書いて、後からそれが虚偽の内容で実は懲戒解雇されていたとバレると、今度は経歴詐称として会社から訴えられる恐れがあります。

そもそもマナーとしてダメ

損害賠償や懲戒解雇について述べましたが、そもそも無断欠勤そのものがマナーとして褒められるものではありません。
まして無断欠勤したまま辞めるなど、言語道断です。

職場に迷惑をかけるだけでなく心配もかけますし、連絡がつかなくなると退職の事務手続きもできずに困惑させます。

人として、きちんとマナーを守って退職する際には必ず「辞める」ということを伝えなければなりません。

無断欠勤のまま会社を辞めるとどうなるのか

無断欠勤のまま会社を辞めるのは絶対にダメですが、仮にそれをやってしまった場合にはどんなことになるのか、見ていきましょう。

1.会社から鬼のように連絡がくる

当然ですが、本人と連絡がつかなくなれば会社から何度も何度も連絡が来ます。
着信履歴には会社の電話番号が溜まり、メールも山ほど届き、返事を催促されます。

今どこにいるのか、安否はどうなのか、何か事件に巻き込まれてはいないか、無事なのか、という内容で、とにかく連絡するよう求められます。

その連絡が鬱陶しいと思い着信拒否したり無視し続けたりすると、今度はもっと酷いことになります。

2.会社の人が家までやってくる

いくら連絡しても本人からの応答が無ければ、会社に提出してある住所に社員が様子を見にやって来ます。
無事かどうか、家にいるかどうか、倒れてはいないか、生きているかどうか、確認しにやって来るのです。

ここで居留守を使ったり、逃げるように引っ越して会社に自分の居場所を知らせないでいると、更に事態は悪化します。

3.実家に連絡がいく

本人と連絡が取れない、家に行っても居ない、となると、実家などの「緊急連絡先」に連絡がいきます。

親に知られたくないと思っている人は、この事態は絶対に避けなければなりません。
そのためにも、バックレるのではなく、然るべき手順を踏んできちんと退職すべきです。

4.警察に捜索願を出される可能性も

本人とも、実家とも連絡がつかない、となると、いよいよ事態は深刻です。
場合によっては会社の人が警察に捜索願を出すかもしれません。

こうなると相当な大事です。
こんな大騒動に巻き込まれたくなければ、やはり自分からしっかり退職の意志を示して辞めるのが一番です。

5.懲戒解雇の通達が届く

どうしても連絡がつかず、会社としてはやむを得ず懲戒解雇とした場合、自宅に懲戒解雇の通達が届きます。

そうなると、もうお先真っ暗です。

6.退職後に必要になる書類などがもらえない

退職すると、通常は退職証明書や離職票などの書類が送られてきます。

これは、退職後に役所やハローワーク、新しい職場に提出すべき大切な書類です。
これらの書類が無いと、国民年金や国民健康保険の手続きができなかったり、失業保険をもらえなかったり、新しい職場での採用が取り消されたりします。

無断欠勤してそのまま辞め、音信不通になってしまうと、これらの退職後に必要な書類を受け取ることができないため、非常に困ったことになります。

どんなに嫌でも無断欠勤のまま退職はしない!

ここまで読めば、無断欠勤のまま退職することがどれだけリスキーなことかお分かりいただけたと思います。

無断欠勤のまま仕事を辞めるのは絶対に、絶対にやってはいけません。

メールでも電話でもいいから必ず連絡して退職の意志を伝える

どんなに仕事が嫌でも、出勤したくなくても、退職する際は職場にきちんと退職の意志を伝えましょう。

出勤したくないならば、メールや電話でも構いません。
勿論本当は出勤して、きちんと対面で直属の上司などに退職の意志を伝えるのがマナーです。しかし、それが難しいこともあるでしょう。

そんな時も、無断でバックレるのではなく、電話1本、メール1本入れて「辞めさせていただきます」と伝えましょう。

自分で退職の意向を伝えられない場合は退職代行の利用がおすすめ

精神的に限界で自分で退職したいと伝えられない場合も、何度もお伝えしているように無断退職は絶対にNGなので、どうにかして退職の意志を伝える必要があります。

そんな時におすすめなのが退職代行です。
退職代行とは、依頼者に代わって勤務先に退職の意向を伝えてくれるサービスです。
依頼者は勤務先とは一切連絡を取ることなく、そして出勤することなく、退職できます。退職届の提出や、社員証などの返却は全て郵送でおこない、然るべき手順を踏んで正式に退職できます。

即日退職にも対応している業者が多いため、今すぐ辞めたい!もう仕事に行きたくない!!という方にはうってつけのサービスです。

多大なリスクを冒して無断欠勤したままバックレるぐらいならば、是非退職代行を利用してスムーズにサクッと辞めてスッキリしましょう。

まとめ

  • 無断欠勤を続けると懲戒解雇処分になる可能性がある
  • 無断退職を行うと退職後に必要な書類を受け取ることができない
  • 自ら退職の意思を伝えられないときは退職代行がおすすめ