仕事を辞めたいのは甘え?退職した方が良い基準

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今の仕事が辛くて辞めたい……
会社へ行きたくない……

このような気持ちを「甘え」だと言う人がいます。
「仕事なんだから辛くて当たり前」という考えで「それを乗り越えてこそ本当のやりがいが見つかる」などと言ってしまうタイプの人です。

仕事を辞めたい理由は人それぞれですが、どんな理由なら「甘え」になり、どんな理由は「甘えにならない」のか、深掘りしていきましょう。

仕事を辞めたいというのは甘えなのか

本記事のテーマでもある「仕事を辞めたいというのは甘えなのか」どうか、という問題ですが先に結論を言ってしまうと……

「甘え」のケースと「甘えではない」ケースがあります。

これは、決して「甘えだと思われる」ケースのことではなく、本人にとって「甘え」か否かということになります。
大事なのは「自分にとっての問題の深刻度」です。

人が見て「それは甘えだ」と思っても、本人にとっては深刻な問題であり、心身の健康を損なうほどのものかもしれません。
その問題の深刻度は、本人にしか分かり得ません。

だから、大切なのは「自分自身の気持ち」だということを忘れないでください。

仕事を辞めたい理由によっては甘えと思われてしまう

先ほど「甘えだと思われる」ケースというものに触れましたが、「仕事を辞めたいんだよね」と話して「なんで?」と聞かれた時に答える理由によっては、第三者が「甘え」だと思ってしまうものがあります。

ひとつひとつ見ていきましょう。

1.仕事が面倒くさい・やる気がでない

仕事が面倒で嫌になった、やる気がでない、といった理由は「甘え」だと思われやすいです。
ラクで楽しいばかりが仕事ではありません。お金をもらってやることだからこそ、仕事は大変なものです。

それを、ただ「面倒くさい」という理由で辞めたいというのは甘えのように聞こえます。
また、やる気がでないという理由も、本人の気持ちの問題であることが多いため、やはり甘えだと思われてしまうのが多いです。

2.思っていた仕事と違っていて嫌になった

「思っていた仕事と違った」という理由も、言い方やその内容によっては「甘え」だと思われがちです。

「聞いていた仕事と違った」と言うと、それは仕方ない理由として認められ、甘えだという印象が弱くなります。しかし「思っていたのと違った」と表現してしまうと急に「甘え」感が強くなります。

これは、「思っていた」のは主観的なもので、「聞いていた」というのが客観的なものだからです。

「思っていた」というのは、本人が自由に想像を膨らませて「この仕事ではこんなことやあんなことができて、自分はこんな風に活躍して……」と楽しみに思っていたところ、実際は理想とは異なり地味な仕事や辛い仕事もやらなければならない、という状態です。

一報「聞いていた」というのは、入社前の就労条件として「残業無し」や「休日出社無し」など、細かく条件を確認していたにも関わらず、入社してみたらその条件とはまるで異なる労働環境で非常に働きにくい、という状態です。

このような違いがあるため「思っていたのと違った」という理由は、甘えと思われてしまうことが多いのです。

3.朝起きるのがつらい・定時で働くことさえしんどい

残業や休日出社が辛いというのは多くの人に理解してもらえますし、同情や共感もしてもらえます。

しかし、定時で働くことがしんどい、面倒くさい、朝起きられない、というのを理由に「仕事を辞めたい」というのは、ただのわがまま、つまり「甘え」に聞こえます。

定時は最初から分かっているのだから、せめてその時間はしっかりと働くべきというのが一般的な考えです。

しかし、中には体質的、あるいは体調的に、どうしても朝起きられない人もいます。
定時は多くの会社で7~8時間程度ですが、その時間働くことが辛い人もいます。
そういった方は、無理にその職場で働くのではなく、自分に合った働き方ができる仕事を見つけた方が良いでしょう。一概に「甘え」という言葉で片付けられるほど単純な問題ではないのです。

4.なんとなく気に食わない人が職場にいる

「人間関係」は「仕事を辞めたい」理由のトップに君臨するものですが、その深刻度はケースバイケースです。

パワハラ、セクハラ、いじめなどの深刻なものから、どうにもウマが合わずストレスが溜まるという比較的軽いものまで、様々です。

そんな中でも「なんとなく気に食わない人がいて、その人と一緒に働きたくない」という理由で辞めたいというのは、世間一般的には「甘え」と思われてしまいがちです。
その人が何かしてきたわけでもなく、ケンカになったり関係性が築けていなかったりするわけでもないのに「なんとなく気に食わない」というだけで「辞める」という発想に至るのは少し極端ではないかと思う人が多いです。

結論:深刻度が低いと「甘え」と見なされる

ここまで4つの例を挙げましたが、全てに共通するのは「深刻度の低さ」です。

「なんか面倒・なんかやる気が出ない・朝起きられない・気に食わない人がいる・思っていたのと違った」など、「それはただのわがままなのでは?」と思われてしまいそうな理由は、多くの人が「甘え」と捉える傾向にあります。

これは、自分自身にも問いかけてほしいことですが、その「辞めたい理由」は自分にとってどの程度深刻なものなのか、一時的なものなのか、慢性的に長期間悩んでいることなのか、といったことはしっかりと考えていただきたいです。

自分でも「甘えだな」と思ったら、考え直したり、別の方法で「辞めたい理由」を解消できないかトライしてみたりする方が良いかもしれません。

仕事を辞めたいと思うことが甘えではない理由

しかし、仕事を辞めたいと思うことそのものは決して「甘え」ではありません。
その理由が自分にとって深刻であれば、いかなる理由であっても甘えではないのです。

その理由はたったひとつです。

心身の健康を損なうリスクがあるから。

これだけです。

深刻な悩みを抱えていると、人は心身の健康を損ないます。
ストレスでうつのような状態になったり、自律神経失調症や胃潰瘍などストレス由来の疾病を発症したり、酷いケースだと自ら命を絶ってしまうことも考えられます。

このように心身の健康を損なうぐらいならば、人から「甘え」と思われようと、仕事を辞めても良いのです。
自分の命、そして健康を守るために仕事を辞めるのは、決して「甘え」ではありませんし、「逃げ」でもありません。

退職した方が良い基準は自分にとっての深刻度

退職した方が良いレベルの基準は、人それぞれです。
その指針は「自分にとって」どれだけその問題が深刻かということをしっかりと考えることで見えてきます。

辞めたいということばかり考えるようになったら深刻度はかなり高め

会社を辞めたい!という感情が一時的なものなのか、慢性的なものなのか、というのがひとつの指針となります。

「辞めたい」ということばかり考えるようになったらイエローカードです。
その理由がいかなるものであっても、深刻度が高く、会社を辞めた方が良い可能性の方が高いです。

仕事(職場)が原因の体調不良が現れてきたらいよいよ深刻

会社へ行こうとすると吐き気がする、頭痛がする、気持ちが落ち込んで暗くなる、胸が痛くなる、など、出勤するタイミングや勤務中に体調不良が現れ始めたら、いよいよレッドカードです。

理由が「甘え」かどうかなど考えている場合ではありません。
一刻も早くその仕事を辞めてストレスの原因を取り除くことが必要となります。

仕事のことを考えただけで体調が悪くなる場合も、早めに退職を考えましょう。

こんな理由で退職したいなんて言い出せない……そんな時は退職代行が便利

退職する理由が、自分にとっては深刻なものであっても、人からすれば「甘え」と思われてしまうかもしれない……そんな悩みを抱えていて、なかなか退職したいと言い出せない方におすすめなのが退職代行です。

退職代行は、依頼者に代わって会社に退職したいという意向を伝え、退職に関する手続きのサポートをしてくれるサービスです。
会社の人と直接連絡を取らなくても退職できるため、自分から言い出せない、切り出せない人は是非検討してみてください。

まとめ

  • 仕事が辛くて辞めたいというのを甘えと取られるのは客観的に見た深刻度の低さ
  • 自分にとって仕事の辛さが深刻であれば、いかなる理由であっても甘えではない
  • なかなか退職したいと言い出せない方におすすめなのが退職代行サービス