転職に罪悪感を覚える必要がない4つの理由

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今の会社で働き続けるのが嫌になって転職を考えた時、なぜか罪悪感を覚えるという人がいます。

多くの人が、退職してから次の職場を見つけるために就職活動をするのではなく、在職中に次の職場を探す、いわゆる「転職活動」というものをおこないます。
退職してしまうと「無職」となり、収入が無くなります。失業保険が出てもいずれ終わりが来るため、一刻も早く就職先を見つけなければならないという焦りに捉われます。

その点、在職中から転職活動をおこなっていれば、転職先が見つかってから退職を切り出すことができるため、安泰です。

在職中に転職活動をおこなう人の多くは会社には黙っています。
転職することを会社に伝えてはならないというきまりは無いのに、なぜか黙っているのです。
その理由には「転職、つまり退職を考えていると知られて引き止められるのが厄介」という物理的なものもありますが、「罪悪感」という心理的なものもあります。

なぜ、転職するのに罪悪感を覚えるのでしょうか。
今回は、転職に罪悪感を覚える理由や対処法について解説いたします。

そもそもなぜ転職に罪悪感を覚えたり後ろめたさを感じるのか

転職することに罪悪感を覚えたり後ろめたさを感じるのは、一体なぜなのか、その理由を3つにまとめました。

1.会社に言わずに転職活動を進めることが多いから

勤務先の会社には何も言わずに転職活動を進めることが多いということは先ほど述べた通りですが、これが「会社に秘め事をしている」や「会社に言えないことをしている」という感情を呼び起こし、罪悪感に繋がってしまいます。

大抵の人が会社には何も言わずに転職活動を進めるため、本来は罪悪感など覚えなくても良いのですが、なんとなく「言えないことをしている」という気持ちが後ろめたさを感じさせるようです。

2.お世話になったという想いがあり恩を仇で返すような気がするから

勤務先の会社の先輩や上司が、自分に色々と仕事を教えてくれたのに、退職して転職してしまったら「折角育てた部下(後輩)が辞めてしまった」と思われるのでは……という気持ちも、罪悪感を引き出します。

いわゆる「恩を仇で返す」というやつです。
この感情については、特に「色々教わってやっと一人前になれた」というタイミングで転職を考える人に多く沸き上がります。

3.自分だけ良い職場に逃げるような気がして同僚を裏切っていると思うから

先輩や上司だけでなく、同僚に対しても「申し訳ない」という気持ちを抱く人もいます。
ブラック企業や、過酷な労働環境で働いている人に多いケースです。
同僚たちが必死に働いているのに、自分だけ条件の良い会社に逃げるようで、なんだか裏切っているような気がする、という心理状態も罪悪感を呼び起こします。

「お前だけいいよな」と言われるような気がして、なんとなく転職するのに尻込みしてしまったり、退職すると切り出せなかったりします。

転職に罪悪感を覚える必要がない4つの理由

転職に罪悪感を覚える理由を3つ紹介しましたが、先に結論を言います。

転職することに罪悪感を覚える必要は一切ありません。

その理由を4つにまとめました。
転職することを「悪いな」や「申し訳ないな」と思っている方は是非読んでください。

1.職業選択の自由は全ての人の権利だから

まず、大前提として「職業選択の自由」というものがあります。
これは全ての人に平等に与えられた権利であり、誰にも侵せないものです。

誰もが自分の仕事を自由に選んで良いのです。
決められた仕事を嫌々やる必要はありません。好きでもない仕事を続ける必要もありません。辞めたい仕事はいつでも辞めて良いですし、仕事を変えたいならばいつでも変えて良いのです。

罪悪感を覚えると、ついこの大前提を忘れてしまいそうになりますが、仕事は自由に選べるということは忘れないように心に留めておいてください。

2.あなたがいなくても会社は回るから

これは、忙しい職場の人が陥りやすい勘違いなのですが、「自分がいなければ会社(職場)が回らない」という幻想です。
そう、この考えは幻想なのです。

ある意味で残酷なことを言うようですが、あなたがいなくても会社は回ります。
少し言い方を変えれば「今この瞬間あなたがいなくなると会社(職場)は非常に困ったことになるかもしれないけれど、それでは会社が回らなくなるからすぐに新しい人を入れる」ということになります。

新しい人を雇い、あなたの「代わり」として会社を回してもらうのです。
そうやって組織というものは成り立っています。

自分じゃなければできない仕事というものは、実はそんなにありません。
残酷なことですが、あなたの代わりはいくらでもいるのです。

だから、「自分が辞めたら会社は……」ということは一切考えなくて大丈夫ですし、それによって転職することを後ろめたく思う必要はありません。

3.あなたの人生はあなたのものだから

仕事においては「あなた」の代わりはいくらでもいると「2」の理由で述べました。
しかし、「あなた」の代わりがいないものがあります。それは、あなたの人生です。
あなたの人生だけは、代わりの人では務まりません。

あなたの人生はあなただけのものであり、あなたにしか歩めないものです。
だからこそ、職業選択の自由を享受し、自由に仕事を選び、自由に人生を歩んでください。

4.一生を会社に捧げるという考え方は根本から間違っているから

一昔前までは「終身雇用」という言葉が普通に飛び交っていましたが、最近はほとんど耳にしなくなりました。
昔は、会社のために一生を捧げるという考え方がまかり通っていましたが、21世紀においてはそのような考え方はナンセンスだと言われるようになりました。

「3」でも述べたように、あなたの人生はあなたのものであり、会社のものではありません。
だから、会社に人生を捧げるべきという考えは今すぐ捨てるべきです。
そして、転職に罪悪感を覚えることなく、自由に仕事を選びステップアップしていってください。

それでも罪悪感を覚えてしまう……そんな時の対処法

転職することに罪悪感を覚える必要はない理由を解説しましたが、それでもやはり「会社に迷惑をかけてしまう」や「お世話になったのに申し訳ない」といった感情が湧いてきて罪悪感を覚えてしまうという方は、次の5つの方法で対処してみてください。

1.前向きな転職理由を考え口に出す

転職理由は「今の職場のここが不満」や「今の職場のここが嫌」といったネガティブなものではなく、「キャリアアップのため」や「経験を積むため」といったポジティブなものであるべきです。

例え本音がネガティブな理由だったとしても、無理やりにでも前向きな転職理由を考えて口に出して言ってみてください。
そして、その前向きな理由を、そのまま退職の意向を伝える際に上司に伝えてください。

そうすることで、転職がポジティブなものになります。

2.今まで勤めた会社に感謝の気持ちを伝える

転職先が決まり、退職することになった際には、会社にきちんとお世話になった旨と感謝の言葉を伝えましょう。

「この会社で成長できた」
「上司(先輩)に教えてもらったことは一生忘れない」
「ここまで育てていただいた恩は忘れない」
「ここで学んだことを生かしてステップアップしたいと思っている」

といった言葉を届けることで、会社の仲間たちも快く送り出してくれることでしょう。

3. 転職は自分のステップアップのためのものだと考える

「1」と似ていますが、転職は自分にとって良いステップアップになると考えるのも罪悪感を消し去る有効な手段です。

今いる会社が嫌で逃げるために辞めるわけではなく、キャリアアップ、ステップアップのために一歩踏み出すんだと考えれば、罪悪感よりも未来への期待感の方が強くなり、自然と気持ちも前向きになります。

4.自分がいなくても会社は大丈夫だと信じる

罪悪感を覚える必要はない理由の部分でも述べましたが、会社はあなたがいなくても回ります。しかし、忙しい職場や、本当に自分がいなくなったらヤバイのでは……?というくらいあなたを頼りまくっている職場では、辞めていなくなることで会社が立ち行かなくなることを心配しますよね。

しかし、あなたがいなくなって大変なことになったとしても、新しい人を入れることで会社はどうにか回り続けます。
万一それができずに本当に立ち行かなくなってしまったら、それはその会社がそこまでだったということです。遅かれ早かれ、そういう運命だったと思い、自分を責めないようにしましょう。

ほとんどの会社は、あなた一人が辞めてもきちんと回り続けるはずですので、そこは「自分がいなくても大丈夫」と会社を信じてください。

5.自分の人生は自分の人生と割り切る

優しい人や、気遣いができる人は、「私が転職したらみんなの迷惑になるかな……」とか「ここまで一生懸命育て上げてくれたのに転職なんかしたら裏切ったように思われるかな……」とか、こんな風に不安に思う傾向にあります。

しかし、あなたの人生はあなただけのものです。
ここは「自分の人生は自分のもの!」と割り切りましょう。

罪悪感のせいで退職を切り出せない時は退職代行がおすすめ

もし、罪悪感を強く覚えて、そのせいで退職したいということを会社に切り出せない時は退職代行がおすすめです。
依頼者に代わって退職の意向を会社に伝え、退職の手続きのサポートもおこなってくれます。切り出しにくい、言いにくい、ということを伝言してくれるのでストレスを感じることなくスムーズに退職できます。

罪悪感のせいで、なかなか転職や退職に踏み出せないという方は検討してみてください。

まとめ

  • 言えないことをしているという気持ちが後ろめたさが転職に対して罪悪感を呼び起こす
  • 職業選択の自由はすべての人の権利であり、仕事をやめることは罪ではない
  • 退職したいということを会社に切り出せない場合は退職代行の利用がおすすめ