言語聴覚士を辞めたい理由と辞めたくなった時の対処法

言語聴覚士を辞めたい理由と辞めたくなった時の対処法のキャッチ画像

言語聴覚士の仕事は、非常に専門性が高く、医療業界でもかなり特殊な能力を必要としていますが、なかなか辛い仕事でもあります。

言語障害や、聴覚障害、摂食障害や認知機能障害など、何らかの障害を持っている患者さんと日々接するため、難しさを感じたり、対人関係に悩んだりしやすい仕事とされているのです。

言語聴覚士を辞めたいと思う理由、そして辞めたくなった時の対処法についてまとめました。

言語聴覚士を辞めたいと思う理由

言語聴覚士という仕事の大変さ、辞めたくなる理由を5つ挙げてみます。
当てはまるものがあるかどうかチェックしてみてください。

1.患者さんに共感しすぎてしまいストレスになる

言語聴覚士を目指す人の多くが「人の役に立ちたい」という強い責任感と優しい心を持っています。
また、辛い思いをしている人に寄り添いたいという想いを持っている人も多く、そういった方が言語聴覚士になれば、確かに共感力や寄り添う力で大きな成果を出すことが可能となります。

しかし、これは諸刃の刃でもあります。
その共感能力の高さゆえに、患者さんに共感しすぎてしまい、自分も辛くなったりストレスを感じてしまいやすいのです。

2.治療や自分の存在まで否定されてしまうことがある

言語聴覚士の仕事はすぐに結果に結びつかず、成果がなかなか見えない仕事です。
即効性があるわけではなく、根気強く患者さんと向き合い、トレーニングを重ねることでリハビリの効果が出てきます。

そのため、提案した治療を「そんなものは何の効果もない」と否定されてしまったり、時には自分の存在まで「ポンコツだ」などと否定されてしまったりすることがあります。

なかなか受け入れられずに辛い思いをする言語聴覚士は少なくありません。

3.意外と給料が低い

言語聴覚士は国家資格を取得する必要があるくらい専門性の高い仕事ですが、他のリハビリ職(理学療法士など)よりも給料が低いと言われています。

収入の高さは仕事を続ける上での大切なモチベーションになりますので、給料が思っているよりも低いとなると、辞めたいと考えてしまうのも分かります。

4.成果がすぐに見えないのが辛い

2つめの理由でも述べましたが、言語聴覚士の仕事内容は、すぐに成果が見えないという特徴を持っています。
そのため、自分の仕事が果たして役立っているのか、正しいのか、これで良いのか、と迷いを感じる人が多いです。

頑張っても、工夫しても、成果として現れないことに苛立ち、不安を覚えて離職してしまう人もいます。

5.責任が重く人の人生を左右する重圧に耐えられない

これは言語聴覚士に限ったことではありませんが、医療関係の仕事はとにかく責任が重く、人の人生に直接影響を与えてしまうため、この重圧に耐えられなくなることがあります。

もっと気楽に働きたい、ストレスの少ない職場で働きたい、という思いで転職や退職を考える人もいるようです。

言語聴覚士の仕事が辛くなり辞めたいと思った時の対処法

言語聴覚士の仕事が辛くて辞めたいと思ったら、いきなり退職を決意するのではなく、いくつかの対処法を実践してみてから、本当に退職するかどうかじっくり考えてみてください。

1.とにかくストレスを発散させる

言語聴覚士の仕事は、患者さんに共感しすぎて辛い思いをしたり、治療などを否定されたり、責任感に押しつぶされそうになったり……と、とにかくストレスフルです。
ストレスマネジメントが非常に大切になります。

日々の仕事のストレスは、自分でしっかり発散させましょう。
プライベートな時間には仕事の悩みは持ち込まず、好きなことを思い切り楽しんだり、ひたすらのんびり過ごしたり、自分なりのストレス発散法を見つけて実践してみてください。

2.話を聞いてくれる人や相談に乗ってくれる人に思いを吐き出す

辛い気持ちや、愚痴、しんどいことなどは、人に話すことによって軽減します。
自分の中で溜め込むとストレスがどんどん膨らんでいきますが、誰かに話して発散させることで自然とストレスのネガティブな部分が解消し、メンタルが安定します。

同僚や医療従事者でなくても、家族や友人など、近しい人に吐き出して気持ちの整理をしましょう。
もし、人に仕事のネガティブな話はしたくない……ということであれば、日記も効果的です。とにかく「吐き出すこと」が重要なので、日記でもなんでも、自分の気持ちをぶつけられる「何か(誰か)」を持ちましょう。

3.仕事は仕事と割り切り私情をあまり入れすぎないようにする

患者さんに共感しすぎて辛い、責任を重く感じすぎて辛い、自分の気持ちがいっぱいいっぱい、という方は、意識的に「仕事は仕事」と割り切るようにしましょう。

共感力や、寄り添う力は非常に大切ですが、それはあくまでも「仕事として」であって、あなたという個人は、あまりのめり込みすぎない方が良いです。

仕事とプライベートはきっちりと分けて、ある程度割り切ることでストレスを軽減できます。

4.休職してのんびり過ごしリフレッシュする

仕事へ行くのが辛くなってきたら、思い切って少し長めの休暇を取りましょう。
場合によっては「休職」という形をとってリフレッシュしても良いです。

仕事から離れて過ごすことで、本当に言語聴覚士を続けていきたいのか、他の仕事に切り替えた方が良いのか、自分はどうしたいのか、という点が見えてきます。
自分の気持ちとじっくり向き合うためにも、休職したり休暇を取ったりするのが非常に有効です。

5.退職し他の仕事に転職する

色々考えたし、自分なりにストレス発散やストレス軽減にもトライしてみたものの、やはり言語聴覚士の仕事を辞めたいと思ったら、退職するのもひとつの手です。

退職して他の仕事に転職する際には、同じ医療系の仕事(医療事務や介護職など)を選ぶと就職しやすいです。もちろん、全く新しい分野にチャレンジするのも良いでしょう。気分を変え、新たな気持ちで自分の人生を歩み始めるのも良いことです。

ストレスが大きくなりすぎて自分から退職できない場合は退職代行の利用も

もし、ストレスが大きくなりすぎて自分から余裕をもって職場に退職の意向を伝えることすら困難になっているという場合は、退職代行の利用がおすすめです。

職場と連絡を取ることなく、職場に行くこともなく、スムーズに退職できるサービスで「今すぐ辞めたい」という希望を叶えてくれます。
追い込まれて悩んでいる方は、是非検討してみてください。

まとめ

  • 言語聴覚士は対人関係のストレスが多く給料も低い特徴がある
  • 言語聴覚士を続けるうえではストレスマネジメントが非常に大切
  • ストレスが大きくなりすぎて自分から退職できない場合は退職代行の利用がおすすめ