体調不良を理由に退職したい!上手に伝える方法
仕事を辞める理由は人それぞれです。
待遇が気に入らないから
給料が低いから
人間関係に疲れたから
別の仕事がしたいから
ヘッドハンティングされたから
結婚や出産、介護などプライベートの事情
他にも色々あります。
そんな数ある退職理由のひとつに「体調不良」というものがあります。
長期入院や、長期療養とも少し異なる「体調不良」という理由で退職したい際に、角が立たないよう上手に伝えるにはどうしたら良いのか、解説しました。
目次
体調不良を理由に退職はできるのか
まず、大前提として、そもそも体調不良を理由に退職することはできるのでしょうか。
答えは、できます。
退職は全ての人に認められた権利であり、その理由がいかなるものであっても、退職を希望すれば必ず退職できます。極論「仕事が面倒だから」という理由でも、「なんとなく」でも、退職できるのです。
だから、もちろん体調不良で退職することは可能です。
体調不良を理由に退職するためにすべきこと
体調不良を理由に退職する際には、次のことをするとスムーズに退職できます。
1.診断書を出してもらう
かかりつけの病院で診断書を出してもらいましょう。
自分の体調がどうなっているのか、どこがどう悪いのか、そういったことを一筆書いてもらえば、退職の話が非常にスピーディーに進みます。
診断書の発行は一部あたり5,000~7,000円ですが、円滑に退職するための経費と思ってケチらずに是非発行してもらってください。
2.上司に体調不良の内容を詳しく伝える
直属の上司に退職したいという意向を伝える際には、その理由である体調不良についてなるべく詳しく説明しましょう。
診断書を見せながら、現在このような治療を受けながら、このくらいのペースで治療を進めている、ということを伝えます。
また、何がどうしんどいのか、体調不良の具体的な内容も言葉で伝えるのがポイントです。頭が痛い、腹痛が辛い、仕事に支障をきたすようなしんどさがある、など、多少大げさに話しても良いでしょう。
3.治療に専念したい旨を伝える
体調不良の内容について説明したら、次に「こういうわけで、治療に専念したいので退職したい」と伝えます。
「体調不良が辛くて仕事に支障が出る」と言うよりも「治療に専念したい」と言った方が説得力がありますし、相対的にポジティブな印象となります。
4.「休みながら」ではダメだという旨をハッキリ伝える
「治療しながら仕事はできないのか」と、多くの上司が尋ねるでしょう。
こう言われたら「それはできない」とハッキリと伝えましょう。
もしかしたら「時短勤務もできるし、出勤日を減らすこともできる」と提案されるかもしれません。
もちろん、自分自身がその条件なら仕事を続けたいと思えば、条件を飲んで働き続けるという選択をしても良いでしょう。
しかし、退職したいという意志が強ければ、こういった交渉に応じてはいけません。
「ご提案は有難いのですが、仕事も治療も中途半端になってしまうと、結局どちらも上手くいかないと考えられますので、今はひとまず治療に専念させてください」とキッパリと断りましょう。
5.場合によっては仕事そのものが体調不良の原因になっていると伝える
それでも上司が食い下がり、なかなか退職を認めてくれずに、話し合いが難航しそうな場合には、仕事そのものが体調不良の原因となっていることを伝えても良いです。
本当は、会社や仕事に関してネガティブなことは言わない方が良いのですが、最後の手段です。
仕事内容がストレスとなり体調を崩した
人間関係が上手くいかず体調不良になった
この仕事を続けている限り体調は回復しない
など、切実に訴えましょう。
角の立たない上手な伝え方
体調不良を理由に退職する際に、上司を不快な気分にさせたり、傷つけたり、怒らせたりしないよう、角が立たない上手な伝え方をまとめました。
1.自分自身の体調管理能力の低さを伝える
先ほど、「場合によっては仕事そのものが体調不良の原因となっていると伝える」と述べましたが、これはあくまでも「最後の手段」であり、なるべく会社や仕事のことは悪く言わないのが鉄則です。
体調不良は自分の体調管理能力の低さのせいで起きたと伝えましょう。
「私自身、自分の体力を過信し無理をして働きすぎてしまい、このように体調を崩してしまいました。体調管理ができなかったのは私自身の責任です」
このように(例え表面上であっても)上司に伝えることで、上司の気持ちを逆なでするようなリスクを避けられます。
2.体調管理ができず申し訳ないという気持ちを伝える
そして、自分自身に責任があると伝えた上で、そのことを申し訳なく思っていると伝えます。
「体調管理ができなかったばかりに、社員の皆さんにはご迷惑おかけしてしまい、申し訳ないという想いでいっぱいです」
こんな風にしおらしく伝えることで、上司の同情を買うこともできます。
3.会社の体制や労働環境が原因の場合は「変えようのない部分」について触れる
例えば、体調不良の原因が「過度な残業」や「休日出社」などの会社の体制や労働環境が原因だった場合、それを上司に伝える際には「変えようのない部分」に言及すると良いです。
「残業が多くて体調を崩しました」と言ってしまうと、「だったら残業時間を減らそう」と提案されてしまうかもしれません。
「休日出社が……」と言えば「休日は休んで良い」と言われるかもしれません。
こういったフレキシブルに対応できる部分ではなく「そもそも接客という仕事が自分にとってはとてつもないストレスを感じるものだったようで……」や「24時間体制で勤務に当たるというスタイルがどうしても自分の体質に合わなかったようで……」など、会社として、仕事(業種、職種)としてどうしようもない部分に触れることで、上司は引き止められなくなります。
退職届の理由には「体調不良」と書くべき?
体調不良によって退職する際に、退職届の理由の部分には「体調不良により」と書くべきなのでしょうか。
答えは、「一身上の都合」でOKです。
退職理由は十人十色ですが、そのほとんどが退職届には「一身上の都合」と書きます。
結婚であっても、転職であっても、体調不良であっても、個人的な理由の場合は「一身上の都合」で大丈夫です。
退職代行サービスを利用すれば悩まずスムーズに退職できる
体調不良を理由に退職したいけれど、上司に上手く伝えられる自信が無い……
体育会系の上司は「体調不良ごときで辞めるなんて!」と言いそうで怖い……
上司から「体調不良と付き合いながら仕事を続けられないか」と打診されてしまった……
自分は体調不良を自覚しているが病名などがつかないため診断書を出してもらえない……
など、退職したい旨を上司に伝えられない、伝えたものの引き止められてしまった場合は、退職代行の利用をおすすめします。
退職代行とは、依頼者に代わり勤務先に退職の意向を伝え、退職手続きのサポートをおこなうサービスで、民間業者ならば3万円前後で依頼することができます。
退職代行を利用すれば、診断書の用意が無くてもスムーズに、そしてスピーディーに退職できます。
自分から行動を起こすのは苦手、自分から上司に伝えられない、といった悩みを抱えている方は是非一度問い合わせてみてください。
再就職や転職の面接で退職理由を聞かれたら?
さて、体調不良で退職した場合、次の職探しのシーンで聞かれて困るのが「前職の退職理由」です。
正直に「体調不良」だと伝えるべきか、別の理由を考えるべきか、解説していきます。
1.体調不良が理由だと正直に伝える
理由については、嘘をつくことなく「体調不良」だと正直に伝えましょう。
虚偽の理由をでっちあげて、それが後からバレると色々と面倒なことになります。
2.前職の労働環境や人間関係などに原因があったと匂わせる
なぜ体調不良になってしまったのか、という部分については、前職の労働環境や人間関係などに原因があったことを匂わせると、立派な退職理由として説明できるようになります。
「前職では、毎日終電まで残業し、土日も必ずどちらかは出社しておりました。朝も早く睡眠時間が平均で3,4時間ほどしか確保できず、そのせいで体調を崩してしまいました。自律神経失調症を患い、動悸や眩暈、吐き気などに苦しめられ、療養のために退職しました」
といった具合で、前職での働き方に原因があったと説明し、体調不良で退職したことを伝えます。
3.自分自身の体調管理を見直すことを明確に宣言する
その上で、自分自身の体調管理の甘さにも言及し、今後は体調管理を徹底して見直すことを宣言します。また、今現在は体調は回復していたって良好だということもアピールしましょう。
「前職では仕事に熱を入れすぎたあまり、自分自身の体力を過信しておりました。睡眠不足自慢などという恥ずかしいこともしておりましたが、それは非常に愚かなことだったと、体調を崩して初めて気付きました。今は、退職してゆっくりと療養したおかげで体調はすっかり回復しました。今後同じ過ちを繰り返さないよう、自分自身の体調管理は徹底する所存です」
こんなイメージです。
4.志望理由として「理想のライフワークバランスが実現できる」と伝える
体調不良が前職を退職した理由となる場合は、転職先の志望動機、志望理由として、この「体調不良」を引き合いに出すことができます。
「この職場ならば体調を崩すことなくバランスを取って仕事ができる」ということを志望理由にするのです。
「御社の労働環境について拝見したところ、自分にとって理想的なワークライフバランスを実現できると確信いたしました。ただがむしゃらに働くだけでなく、プライベートも充実させ、休む時はしっかり休む、遊ぶ時は全力で遊ぶ、そして働く時は真摯に働く、そんな御社の社風に強く惹かれ、是非ここで働きたいと感じました」
このように、「体調不良」が退職理由だったことから、志望理由にまで話をつなげることができます。
転職、再就職活動の際には参考にしてください。
まとめ
- 退職は全ての人に認められた権利であり体調不良の場合も含まれる
- 体調不良での退職に菅須江う話し合いが難航しそうな場合には仕事そのものが体調不良の原因となっていることを伝えても良い
- 体調不良で退職を言い出せない馬いい派退職代行の利用がおすすめ