仕事への拒否反応の原因と対処方法
「サザエさん症候群」という言葉を聞いたことがありますか?
日曜日の夕方に放送されるアニメ「サザエさん」が始まると「ああ、明日から月曜日、会社か……嫌だな……」と気持ちが沈む現象を指す言葉として一時話題となりました。
このように、会社へ行くことを考えると気持ちが沈んだり、月曜日がやって来ると憂鬱になったりすることはよくあることです。
これらのネガティブな感情が強くなると、拒否反応が起こります。
今回は、仕事への拒否反応とはどのようなものか、その原因と対処方法もあわせて解説していきます。
目次
仕事への拒否反応とは
仕事への拒否反応は、精神、身体、行動の3つに分類されます。
それぞれ、どのような反応が出るのか見ていきましょう。
精神的な拒否反応
精神的な拒否反応は、気持ちの変化として現れます。
- やる気が出ずボーっとする
- ちょっとしたことですぐイライラする
- なんとなく不安な気持ちが続く
- 何もかもどうでもよくなる
- 楽しいという感情が湧かない
- いつも焦っているような気持ちになる
身体的な拒否反応
身体的な拒否反応は、体調の変化として現れます。
- 眠れない/逆に眠りすぎてしまう(起きられない)
- 食欲が無くなる/食欲が止まらない
- 運動していないのに胸が苦しくなる
- 喉に何かつかえているような違和感がある
- 突然手が震える
- 目元などがピクッと震える
- 立ち眩みが増える
- めまいや動悸、息切れが頻発する
- 風邪を引きやすくなる
- 味覚がおかしくなる(人によりますが、苦味を過剰に感じるようになるという症状もあります)
- 常にだるい
- 噛んだり火傷したりしたわけでもないのに口内炎が出る
- 脱毛(いわゆる円形脱毛症)
- お腹をくだす/便秘する
他にも様々な体調不良が挙げられます。
身体的な拒否反応は、人により様々です。食欲についてなど、真逆のことを書きましたが、食べられなくなる人もいれば、ストレスでドカ食いしてしまう人もいます。
上で挙げた症状の中で当てはまるものが多ければ多いほど危険な状態です。
行動による拒否反応
拒否反応は、精神や身体に現れ、各症状が行動にも影響を及ぼすようになります。
- ミスが増える
- 遅刻する
- 無断欠席
- 電話が鳴っても取れない
- 言葉が出ない
- 仕事ができない(作業ができずに固まってしまう)
- 暴飲暴食
- けんかっ早くなりすぐ手が出る
など、様々な問題行動に繋がってしまうのです。
拒否反応が起こる6つの原因
仕事への拒否反応が起こる原因は様々ですが、その中でも代表的なものを6つにまとめました。
1.職場の人間関係
ストレスの最大の原因となるのが人間関係です。
嫌な同僚や上司がいる、社内でいじめにあっている、どうにもそりが合わない人がいる、といったあらゆる人間関係のストレスが仕事への拒否反応を引き起こします。
2.上司のパワハラやセクハラ
人間関係にも通ずつ部分がありますが、上司からの直接的なハラスメント行為も拒否反応を誘発します。
暴言や無理難題、嫌がることをわざとする、など、ストレス以外の何物でもないハラスメント行為は、メンタルを崩壊させ心身を傷つけます。
3.顧客や取引先との人間関係
顧客や取引先の人間と関わる仕事の場合は、ここでの人間関係も重要です。
しょっちゅうクレームをつけてくる顧客の相手をしたり、どうにも気難しい取引先の人間と上手くやっていかなければならなかったり、そういった仕事を抱えているとストレスが大きくなり拒否反応を起こす可能性が高まります。
4.過労
業務量が多すぎる、残業が多すぎる、休日が少ない、といった「過労」も拒否反応を引き起こします。
特に「過労」による拒否反応は身体的なものが多いのが特徴です。
やりがいのある仕事で精神的には苦痛を感じていなかったとしても、身体が悲鳴を上げて異常事態の警報を鳴らすという展開になります。
その結果、本人は「仕事が辛い」とか「仕事を辞めたい」とは思っていないにも関わらず、体調不良を起こして仕事に支障をきたすようになります。
5.仕事そのものが自分に合っていない
仕事をすることそのものがストレスとなり、拒否反応を生じさせることもあります。
精神的な拒否反応は、人間関係などのメンタル面でのストレスが原因になることが多く、身体的な拒否反応は過労などの「疲れ」が原因になることが多いですが、この「仕事そのもの」が原因になるケースは精神、あるいは行動に現れます。
根本に「やりたくない仕事」という思いがあるため、仕事自体が苦痛以外の何物でもなく、そもそも仕事をしたくないという理由で拒否反応が出るのです。
6.失敗への恐怖やストレス
こちらも精神的な拒否反応に繋がりますが、仕事をする上での失敗(ミス)への恐怖心がストレスとなり、メンタルを傷つけてしまうことがあります。
ミスしたくない、ミスしたらどうしよう……という未来への恐怖がストレスになることもあれば、ミスしてしまった、怒られた……という過去に対する過度な落ち込みがストレスになることもあります。
拒否反応への8つの対処方法
拒否反応が出てしまったらどうしたら良いのでしょうか。
拒否反応=退職と思う方も多いかもしれませんが、実はいくつもの対処方法があります。
ひとつずつ見ていきましょう。
1.誰でもいいから相談する
誰かに相談する、愚痴を言う、話す、ということは非常に重要です。
自分ひとりで抱え込まずに気持ちを吐露することで、心が随分軽くなります。
誰に相談すべきか、という決まりはありません。
家族でも、友人でも、会社の同僚でも、誰でも良いのです。
身近に相談できる人がいないという場合は、悩み相談サービスを利用するのも良いでしょう。
とにかく誰かに気持ちを打ち明けることが大事なのです。
2.運動する
運動と仕事への拒否反応、一見無関係なように思いますが、実は運動はうつの治療としても取り入れられているほどメンタルの調整に効果を発揮します。
適度に運動することにより、交感神経と副交感神経のバランスが良くなり、沈んだ気持ちが回復すると言われています。
朝軽くストレッチをしたりジョギングしたりするだけでも大分変わるので、是非取り入れてみてください。
3.睡眠をしっかり取る
イライラした気持ちや、漠然とした不安は、十分な睡眠をとることによって解消すると言われています。
身体的な拒否反応として不眠に悩んでいる場合は、なかなか難しいかもしれませんが、横になって目を閉じているだけでも体と頭は休まりますので、一度試してみてください。
4.カウンセリングを受ける
ストレスを過度に受けてしまう、仕事への恐怖心が拭えない、といったメンタル面での悩みを抱えている場合は、カウンセリングも効果的です。
ストレスを引き起こしてしまう深層心理的な原因を追究して、そこにアプローチしてくれるため、自分自身の心を知り、上手にコントロールする訓練にもなります。
5.仕事を休む
仕事へ行くのが嫌だと思ったら、思い切って休んでみるのもおすすめです。
自由になる時間を手に入れて、やりたいことを思い切り楽しんだり、ただひたすらに休んだりして、気持ちをリフレッシュさせましょう。
6.働き方を見直す
仕事の拒否反応が出ている時は、仕事の中の何かに原因が隠れています。
人間関係なのか、仕事量なのか、その原因を突き止めて、解消または軽減できるよう、自分の働き方を見直してみましょう。
働きすぎている場合は、仕事量を減らしてもらえないか上司にかけあったり、人間関係がストレスになっている場合は、部署の異動を希望してみたり、何らかの方法で拒否反応の原因から逃れる道を探してみましょう。
この時、可能であれば医師に「うつ傾向にある」といった内容の診断書を出してもらっているとスムーズに働き方を変えることができます。
7.休職する
1日や2日仕事を休んだからといって拒否反応が改善するわけではない、という場合には、一定期間休職することも視野に入れましょう。
これも、診断書があるとスムーズに話を進められます。
8.退職する
最後の手段というわけではないのですが、仕事への拒否反応が出てしまったら退職することもひとつの選択肢として考えて良いでしょう。
今の職場にいる限りこの拒否反応は解消しない、と判断したら、なるべく早く職場から去るのが吉です。
拒否反応が出るほど追い詰められたら退職代行の利用も考えて
拒否反応への対処方法として「退職」を挙げましたが、拒否反応が出るということは、心身共に警告を出しているということです。
この状態でいつまでも会社に留まっているのは非常に危険です。
拒否反応を放置していると、やがて「うつ」になったり、最悪の場合は自ら死を選ぶという事態になったりするリスクが高まります。
そうなる前に、心身から発せられる悲鳴に耳を傾け、あなた自身を解放してあげてください。
ただ、会社を辞めるには余裕を持って退職日を設定したり、引継ぎをおこなわなければならなかったりして「すぐに」辞めるのは困難を極めます。
そんな時におすすめなのが退職代行です。
退職代行を利用すれば、最短で即日退職が可能です。
会社へ行くことなく、会社の人間と連絡を取ることもなく、スムーズに間違いなく退職できるため、「すぐに」辞められるのです。
今すぐ会社から離れないと心身が壊れてしまう……そう感じたら、一刻も早く退職代行サービスに問い合わせてみてください。
まとめ
- 仕事への拒否反応に当てはまるものが多ければ多いほど危険な状態
- 相談や運動で拒否反応を解消できる場合もある
- 仕事に拒否反応がでたら一刻も早く退職代行サービスへお問い合わせ