会社をバックレたらどうなるの!?

会社をバックレたらどうなるの!?のキャッチ画像

会社に行きたくない・・・
もう会社を辞めたい・・・
このまま会社に行かないでドロンしちゃおうかな・・・

こんな風に思って、会社に何も告げずに行方をくらます事、つまり無断退職のことを「バックレる」と言います。
通常、会社を辞める際には、まず上司などに退職の意向を伝えて、そこから退職の手続きを進めていきます。しかし、中にはこの手順を踏まずに会社をバックレてしまうケースもあるのです。
今回は、会社をバックレてしまう時の心理や原因、会社をバックレた時のリスク、会社をバックレて良いのかどうか、などについて解説していきます。

会社をバックレてしまう理由

バックレは良くない事だと分かっていながら、なぜ会社をバックレてしまうケースが無くならないのでしょうか。
その心理状況や原因について探っていきます。

理由①めんどくさい

会社をバックレる理由のほとんどが、この「めんどくさい」です。
本来然るべき手順を踏んで退職しなければならないところ、何もせずに行方をくらませて会社に行かなくなるという行為は、常識のある人ならば普通はしない事です。(ただし、下記に記してある別の理由がある場合はこの限りではありません。)

「めんどくさい」を理由に勝手にいなくなるケースは、正社員よりもアルバイトやパートに多く、心理状況としては「自分ひとりいなくなったぐらいで、別に誰も困らないだろう」という甘い考えで「仕事に行くのが面倒」あるいは「辞めると言うのが面倒」という理由でバックレてしまいます。

理由②上司や会社役員などが怖い

「辞めたい」なんて言おうものなら何をされるか分からない、という恐ろしい上司や会社役員のいる会社の社員も、バックレる可能性があります。
いわゆるブラック企業のパワハラ上司というものに当たりますが、退職の意向を全く聞き入れず、逆に暴言を浴びせたり、小言を言い続けたり、いじめに手を染めたりするような上司には、正しい退職方法は通用しません。
こういったケースでは、会社には何も言わずにバックレるという手段を取るしかないと思い、無断で会社へ行かなくなってしまう人もいるようです。

理由③辞められる雰囲気ではない

人手が足りずに常にバタバタしている会社、自分のポジションに代わりの人がいない、など様々な理由で「辞められる雰囲気ではない」という会社で働く人もいます。
このような職場では「辞めたい」のひと言を伝える事ができず、ついには辞めたいと思っている本人が限界を迎えてバックレるという形で会社を去っていくという悲劇が起こります。
言い出せない本人にも非がありますが、「会社のために働く」という感覚がベースにある日本の企業体制にも問題があると言えなくもないケースです。

理由④今すぐ退職したい

法律では、退職希望日の2週間前までに会社に退職の意向を伝えれば、退職できる事になっています。逆に言えば、退職の意向を会社に伝えたその日のうちに退職が確定して、翌日から出勤しなくて良いというわけにはいかないケースが多いという事です。
退職の手続きや、業務の引き継ぎなどで、今日「退職したい」と告げて明日から会社へ行かなくても良いというわけにはいかないのが現実です。
しかし、会社に行く事に対して強いストレスを感じ、今日から、あるいは明日から、もう会社へは行きたくないと強く思ってしまった場合、バックレてしまうという選択肢を取る人もいるのです。

会社をバックレる原因

  • 仕事に行くのが面倒、辞めるのが面倒という心理
  • 退職の意向を認めず嫌がらせをする上司や会社役員がいる勤務先
  • 人手不足で辞められる雰囲気ではない会社で、限界を迎えてしまう
  • 会社にいかずに即時に退職したいと思う場合

会社をバックレた時のリスク

会社をバックレる理由には、単純に「めんどくさい」という身勝手なものから、会社の雰囲気や上司への怖れなど、心理的にどうしても退職の意向が伝えられないものまで、様々なものがあるという事が分かりました。
それでは、実際に会社をバックレてしまった時には、どのようなリスクがあるのでしょうか。

リスク①解雇、あるいは懲戒解雇される

2週間以上の無断欠勤が続いた場合、会社はその社員を解雇する事ができます。
また、バックレた事により会社に損害が生じた場合には、会社はその社員を懲戒解雇する事ができます。
「バックレる」という行為は、バックレた本人からすれば退職したつもりかもしれませんが、会社からすればただの無断欠勤になりますので、2週間以上が経過すると、解雇、あるいは懲戒解雇という手段を取ってくる可能性があります。

この「解雇」あるいは「懲戒解雇」は、次の仕事を探す上で履歴書に記載する際にかなり不利なワードとなります。
きちんと退職の手順を踏めば「一身上の都合により退職」と書けるのに、それが「解雇」または「懲戒解雇」となっただけで、印象が大きく変わります。

特に「懲戒解雇」は、いわゆる「クビ」の事で、これは金銭の横領や重大な犯罪、セクハラやパワハラ、あるいは経歴詐称などが発覚した際に会社が下す処分に当たりますので、印象がとても悪くなることが分かります。

リスク②損害賠償を請求される可能性がある

会社をバックレて、その会社に甚大な損害が生じた場合には損害賠償を請求される可能性があります。
ここでポイントとなるのは「甚大な損害」が生じるかどうかです。
ほとんどのケースで、会社をバックレても損害賠償を請求される事はありません。会社に甚大な損害が生じない限りは、基本的には損害賠償は請求されないのです。

ただし、契約内容によっては気を付けなければなりません。
契約内容に、雇用期間の定めが明記されている場合、その期間内にバックレると契約違反となり損害賠償を請求される可能性が出てきます。
例えば「○年○月○日まで勤務する」や「○日までに案件を仕上げる」といった内容であれば、注意が必要です。

リスク③捜索願を出されるかもしれない

これは珍しいケースですが、バックレた人が正社員の場合で、その人本人にも家族にも連絡が取れなくなると、会社が捜索願を出す可能性があります。
そうなると、警察が動き出して非常に厄介なことになります。
会社をバックレて連絡も一切断ちたいがために電話番号も変えて引っ越して・・・という事をしてしまうと、本格的に捜索が始まってしまうかもしれません。

アルバイトであれば、連絡がつかなくなっても捜索願を出される事はまずありませんが、正社員の場合は社会保険に加入している事もあり、会社としてはどうにか本人の安否を確かめようと、動き出す事もあるのです。

会社をバックレることによるリスク

  • バックレると無断欠勤になり、懲戒解雇になる恐れがある
  • バックレにより多大な損害が発生すると、損害賠償を要求される場合がある
  • 連絡が取れないと、稀に会社が捜索願を出すことがある

会社をバックレた時の疑問あれこれ

会社をバックレると、解雇や損害賠償、捜索願まで、様々なリスクがつきまとう事が分かりました。中でも解雇や懲戒解雇は転職活動に甚大な影響を与えるので、会社をバックレる事はおすすめしません。
それでも会社をバックレた場合、給料や社会保険などはどうなるのでしょう。

疑問①会社をバックレても給料は支払われるの?

会社をバックレても給料は支払われるのでしょうか。
結論は、働いた分はきちんと支払われます。会社側に給料を支払う義務があるため、きちんと出社して勤務した日に関しては給料が支払われるのです。

ただし、バックレた日以降の給料は支払われません。
たとえ有給休暇が余っていたとしても、申請せずに有給は取得できないため、無断で会社へ行かなくなった日から「無断欠勤」扱いとなります。欠勤した日には当然給料は発生しません。
また、退職金についても、2週間以上の無断欠勤が続いた場合は会社に支払い義務はなくなるため、支払ってもらえなくなります。

疑問②会社をバックレた時、社会保険はどうなるの?

正社員として働いている場合、多くの人が会社の社会保険に加入しているでしょう。
社会保険に加入していた人が会社をバックレるとどうなるのでしょうか。

社会保険については、バックレてから(無断欠勤(あるいは無断退職)してから)2週間が経過すると、会社の人事部に解除する権限が生じますので、会社の方で社会保険から外す手配がなされます。
ただし、きっちり2週間後に手配されるのか、1ヵ月は様子を見てから解除するのか、はたまたずっと加入した状態にされるのか、そこは会社の判断によります。
会社としても社会保険料の一部を負担しているため、なるべく早く「解雇」および「社会保険解除」の手続きを進めたいところですが、事情は様々ですので何とも言えません。

疑問③会社をバックレると親にバレる?しつこく連絡が来る?

無断で会社を辞めたとなると、当然会社は心配します。
何か事件に巻き込まれている事なども考え、本人と連絡を取ろうとします。
特に社会保険に加入している正社員の場合は、辞める意思を確認した上で社会保険の解除をおこなうために、何度もしつこく連絡が入ります。
着信拒否したり電話番号を変えたりしても、実家や家族などに連絡がいくため、親にバックレた事がバレる可能性もあります。

社会保険に入っていないアルバイトで、しかも就業して3日以内の場合は、まだ雇用主側の信頼が得られていないという事もあり、バックレてもしつこく連絡がくる事は少なく、使用期間や研修期間を終えた正社員で、勤続年数が長ければ長いほど、しつこく連絡を取ろうとしてきます。

会社をバックレた場合の気になるポイント

  • 給与はバックレても出社・勤務した分は支払われる
  • 社会保険は無断欠勤2週間で会社に解除する権限が生じる
  • 社会保険の関係上、本人・親に頻繁に連絡がいく

結論:会社をバックレるのは良くない

ここまで、会社をバックレる理由や、リスク、様々な疑問について見てきましたが、会社をバックレる、つまり無断で勝手に退職する事は、リスクも多く良くない事だと言えます。
特に次に就職しようとする際に、会社をバックレた事が明るみに出ると、採用してもらえる可能性が一気にガタ落ちします。信頼できない人、という印象を与えてしまうためです。
誠意をもって会社に勤める事ができる人でなければ、採用しようとは思えません。
次の就職を成功させるためにも、どんなに会社を辞めたいと強く思っても、衝動的に会社に行きたくないと思っても、退職の手続きや上司との交渉が面倒だと思っても、バックレる事はせずに、正当な方法で退職すべきです。

会社をバックレたいと思ったら退職代行サービスを利用するのがおすすめ

それでも、自分で上司に退職の意向を伝えて、然るべき退職の手続きをおこなって、必要な日数は出勤して引き継ぎなどをおこなって・・・という事をせずに会社を辞めたい!と思う事もあるでしょう。
会社に辞めたいと伝えても辞めさせてくれず、バックレるという強硬手段に出ようとしてしまう人もいるかもしれません。

そんな時は、何も言わずに会社へ行くのを止めてバックレるという手段を取らず、退職代行サービスを活用しましょう。
退職代行サービスは、退職したい本人に代わって退職代行サービスのスタッフが、会社に退職の意向を伝えてくれるサービスです。
直接上司に退職したい旨を告げられない、雰囲気的に退職したいと言い出せない、もう会社へは行きたくない、などの理由により自分で退職の意向を伝えられない人におすすめです。

退職代行サービスのスタッフが会社に退職したい旨を伝え、その後の退職に必要な手続きについても全面的にサポートして会社と退職希望者の窓口となります。
そのため、一切会社と連絡を取る事なく、スムーズに退職できるのです。きちんと退職したいという意思を伝えているため、会社からしつこく連絡がくる事もありませんし、解雇処分にされたり損害賠償を請求されたりする事もありません。
社会保険についても退職が確定した時点で会社が必要な手続きを踏んで解除してくれるため、次の就職にも影響が出ません

会社に退職したいと言わずに、すぐにでも退職したいと考えている方は、バックレるという最悪の手段を取らずに、退職代行サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
 

まとめ

  • 無断で勝手に退職する事はリスクも多く良くない事
  • 正当な方法で退職すべき
  • バックレるという最悪の手段を取らずに退職代行サービスを利用